用語集
ア・カ・サ
カートリッジ・アナログ関連の専門用語をわかりやすく解説します。
アームの動きとオフセット角
音溝はレコード盤面の横方向にまっすぐ彫られています。それに対しトーンアーム(スイングアーム)は支持ポイントから円弧を描きながら移動するため、レコードの外側と内側で音溝と針先の角度にズレが生じてきます(トラッキングエラー)。トラッキングエラーを減少させるためにはトーンアームを長くするか、トーンアームの支点とレコード盤の中心との距離(実効長)より支点と針の接点の距離(有効長)を長くとり(オーバーハング)、カートリッジに角度(オフセット角)をつけることで解消します。オーバーハングやオフセット角はそれぞれのトーンアームやプレーヤーで推奨値が決められています。
回転数(単位:rpm)
レコードの大きさと録音時間から設定されている回転数のこと。 SPレコードは毎分78回転、EPレコードは毎分45回転、LPレコードは毎分33 1/3回転です。
型式
MM型、VM型、MC型、空芯、鉄心などカートリッジのタイプを表します。
カンチレバー
針先の振動を発電回路に伝えるパーツ。片側の先に針先(スタイラス)が、反対側にマグネットまたはコイルがついていて、針先がピックアップする音溝の信号を発電側に伝える役割を持ちます。
キャビネット
フォノモーターやプラッターを収納しているキャビネットの共振もレコードの音質に影響をおよぼす場合があります。
空芯型
コア材に磁気性のない素材やコア材自体を使用せずにコイルを巻いたタイプで、磁気歪みの発生はありませんが低効率のため出力電圧が低くなる傾向にあります。一般的に繊細な音再生に向いています。
コイルインダクタンス(単位:μH)
コイルに交流電流を流す場合に発生する電気変化の逆向きの(抵抗のようにふるまう)電圧のこと。インダクタンスの値が低い方が音質に与える影響が少なくなります。
コイルインピーダンス(単位:Ω)
カートリッジの交流の抵抗値のこと。
再生周波数範囲(単位:Hz)
カートリッジで再生できるレコードの周波数範囲。
サポート(軸受け)方式
2軸サポート(ジンバルサポート)形式
上下・左右、2つの軸にベアリングを持たせバランスをとる方式です。アームの中央部分に中心軸を持たせベアリングでバランスをとるジンバルサポートやアームの中心に上下方向、台座部分に左右方向のベアリングを配置した2軸サポート、2軸サポートの上下方向のベアリングを三角形状にしてより軽快なトレースを可能にするナイフエッジ方式等があります。
ワンポイントサポート形式
トーンアームの上下左右の動きを一点で支える方式で、非常に動きやすいため繊細なトレースが可能になる一方、ふらつきやすく水平方向(ラテラル方向)の調整がシビアになる面があります。
オイルダンプ調整機構
軸受け部分にオイルを封入する事で、ノイズとなる細かい振動や軸のふらつきを抑制する機構で特にバランスの取りにくいワンポイントサポート形式で使用されます。
出力電圧(単位:mV)
カートリッジの発電電圧。MC型はMM型(VM型)に比べ出力電圧は1/10程度です。
針圧(単位:g)
カートリッジの針先がレコードの音溝に与える圧力のこと。トーンアームのバランスウエイトで調整します。軽すぎると針とびを起こしやすく、重すぎると音溝や針先の磨耗を早めるので、適正な針圧にする必要があります。
針圧調整方式
スタティックバランス型
バランスウエイトの他に針圧調整用のウエイトを持ち、重量で針圧を掛ける方式で、おもりを前後させることで針圧を調整します。
ダイナミックバランス型
ゼロバランス(バランスウエイトによる調整)をとった後で、スプリング(バネ)によって針圧調整を行なう方式で針圧が変化しにくい方式です。
垂直トラッキング角
カンチレバーの盤面に対する角度。VTA(Vertical Tracking Angle)とも呼ばれます。
スタイラス
針先のこと。
スタティックコンプライアンス・ダイナミックコンプライアンス
カンチレバーのサスペンション性能のことで音溝にどれだけ忠実に反応するかの値です。値が高いと追従性が高く、値が低い場合は力強い低音再生となります。スタティックコンプライアンスは針先に一定の圧力をかけた場合の値、ダイナミックコンプライアンスはテストレコードなどで一定の周波数の信号を再生した場合の値を指します。