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商品開発部
ポータブルリスニング開発課<
田久保陽介
2009年入社
振動板の動きを限りなく正確に、
最上級のオープンエアサウンドを求めて
大口径58mmドライバーから新開発。
ATH-ADX5000の開発はとてもやりがいのある仕事でした。ドライバーユニットをはじめ、従来のADシリーズから全パーツを一新しています。エアーダイナミック型の今後を担う最上級の次世代機というわけですね。
密閉方式のモニター機等と違って、このヘッドホンは後ろ側のハウジングが解放されています。前側のイヤパッドも空気を通します。すると、振動板の動きはハウジングその他の障害物に邪魔されにくく、振動板から出てくる音が素直に耳へ届くことになります。ですから、振動板の性能を最大限生かすドライバー構成にすることがたいへん重要なのです。口径サイズの検討や基本構造の見直しなど試行錯誤を繰り返し、直径58mmのドライバーを本機専用に設計しました。当社では最大口径ですが、もちろん大きいほどよいというものでもありません。58mmは、ベストな再生音を追求し尽くした結果です。さらに優れた音質を実現するため、振動板には超硬素材のタングステンコーティングを施しました。
振動板本来の動きを損なわないよう、ハウジングも最適な容積を求めて設計しました。解放型とはいえ空気には粘性がありますので、ハウジングからすんなりすべて抜け出てはくれません。振動板の前室と後室の空気負荷をうまくバランスさせることが、よい音の決め手になるのです。また、装着感も重要なのがヘッドホンです。ATH-ADX5000の特長は、音のよさにとどまらず大口径なのに装着感が自然なこと、軽いことにあります。
ハウジングは、背面部分だけハニカムパンチング加工したアルミ基材を絞り成型し、周囲をダイヤカットで仕上げた一体構造です。これはきわめて高い精度が必要なパーツで、自動機ではつくることができません。ひとつひとつ、日本のベテラン職人が手作業で製作しています。軽くて丈夫なハウジングが実現できたのは、特別なその技術のおかげです。この他、軽質量・高剛性なマグネシウム合金部材の成型加工にも、日本だからできる精密な金型技術と成型技術が生かされています。
メイドインジャパンならではの高度な技術がATH-ADX5000を支えているわけですが、いっぽうではイタリア産アルカンターラのイヤパッド&ヘッドパッドといった高品質な輸入素材も導入しています。優れた製品をつくるうえで大切なのは、オーディオテクニカとしての独自技術や音を磨くことと、偏らない発想で時代のトレンドに沿うことの調和ではないでしょうか。
ドライバーユニットのカットモデル、ATH-ADX5000
独自開発コアマウントテクノロジー(PAT.PEND)、ATH-ADX5000
マイクロホン - 6000シリーズ | ヘッドホン - ATH-ADX5000 | カートリッジ - AT-ART1000