Event/News

SUMMER SONIC 2014 8/17イベントレポート

KRAFTWERK 3-DからSEKAI NO OWARI、SSW系まで百花繚乱

1日目とは一転、真夏らしいむせ返るような熱気に恵まれた「SUMMER SONIC」東京会場。メッセエリアの「MOUNTAIN STAGE」の2日間ラストを飾ったのは、テクノの巨星:KRAFTWERK。今回のアクトは「KRAFTWERK 3-D」と銘打っている通り、場内で配布された3Dグラスによって立体化する映像+「Man Machine」「Autobahn」など自身の楽曲をサラウンド音像で再現、という意欲的なステージ。療養中の盟友・坂本龍一の早期回復を願うメッセージとともに披露した「Radioactivity」では、坂本の訳による「日本でも放射能」「今すぐやめろ」というダイレクトな歌詞が、研ぎ澄まされたミニマルなサウンドとともにメッセを震わせた。一方、今やアリーナ・クラスの存在感を放つ日本ポップ・シーンの異才=SEKAI NO OWARIは、サマソニ初出演にして「MOUNTAIN STAGE」に登場。最新シングル曲「炎と森のカーニバル」からインディーズ時代の「幻の命」まで幅広く演奏しながら、ファンタジックな音世界と辛辣な詞世界が絡み合う独自のエンタテインメント空間を生み出していた。


他にも、EDM系アーティストからのラブコールで一躍大ブレイク中のUKシンガーソングライター=ELLIE GOULDINGをはじめ、R&Bとエレクトロにスピリチュアルなヴァイブを吹き込むLAシンガーソングライター新鋭=BANKS、2年ぶりサマソニ出演となる今回のステージでその躍動感と進化を体現していたNYラッパー=AZEALIA BANKSといった女性アーティスト陣に加え、名ジャズ・キーボード・プレイヤーによるグルーヴィーなサウンドがメッセをスリリングに震わせたROBERT GLASPER EXPERIMENT、アジアのスーパーバンドとしてのダイナミズムを見せつけたMAYDAY、さらにロックンロール~ソウル・シーンをリードするTHE BAWDIES&ハイパー・ポップ新世代の担い手:パスピエ(Opening Act)といった日本のバンドも、この大舞台で鮮烈な存在感を放っていた。

PIXIESの存在感、THE HORRORSの妖気、きゃりーぱみゅぱみゅの多幸感

「SONIC STAGE」のトリを飾ったのは、オリジナル・ベーシスト:キム・ディール脱退→パズ・レンチャンティン(A Perfect Circleなど)をサポートに迎えて初の来日となるPIXIES。「Bone Machine」「Wave Of Mutilation」など初期楽曲を中心に、USオルタナ源流の空気感をリアルに感じさせる力強いアクトを見せてくれた。UKロックのミステリアスな退廃美とエレクトロなシーケンスを絡み合わせて悦楽の風景を描き出していたのはTHE HORRORS。最新アルバム『ピカピカふぁんたじん』モードの選曲で入場規制の大盛況を見せた、今や世界のポップ・アイコンとなったきゃりーぱみゅぱみゅ。さらに、BEN WATT with BERNARD BUTLER/METRONOMY/CHARLI XCX/CIRCA WAVESといったUK勢、シカゴ郊外発のティーン・ガレージ・ロック新星THE ORWELLSといったラインナップが、その輝きと熱量を競い合っていた。「RAINBOW STAGE」ではthe HIATUS/BOOM BOOM SATELLITESといった日本ロック・シーンの重要バンド、快進撃真っ只中のKANA-BOONをはじめ、森高千里 with tofubeats/miwa/BLUE ENCOUNT/The Flickers/Asriel(Opening Act)といった邦楽アクトに加え、USグランジの遺伝子を今に響かせるUK発3ピース:Dinosaur Pile-Up/ハワイとカリフォルニアが生んだ2人組ユニット:GROWN KIDSが、真夏の熱気をさらに沸点へと煽っていた。

PENTATONIX/EGO-WRAPPIN'/Caravan/SOIL&"PIMP"SESSIONS/SPECIAL OTHERS ACOUSTIC/小島麻由美/LIFE IS GROOVEが爽快な高揚感を生み出していた「GARDEN STAGE」。韓国のTHE SOLUTIONS/Sultan of The Disco/Hologram Film/Gate Flowers、台湾のCosmos People/LTK/APHASIAが熱演を繰り広げた「ISLAND STAGE」。そして、グッドモーニングアメリカ/FACT/TOTALFAT/KIDS IN GLASS HOUSES/KEYTALK/The BONEZ/FUZZY CONTROLといった日英の精鋭がしのぎを削った2日目「BEACH STAGE」の最後には、バンドマンによる東日本大震災復興支援プロジェクト「東北ライブハウス大作戦」と「SUMMER SONIC」とのコラボ・ステージとしてBRAHMANが登場、「鼎の問」「露命」など真摯な祈りに満ちた演奏と熱唱で、夕暮れ時の浜辺をエモーショナルに沸き立たせてみせた。

AVRIL LAVIGNE、DREAMS COME TRUEら豪華競演のラストはQUEEN!

そして「MARINE STAGE」。3年ぶりの「SUMMER SONIC」出演を、「Girlfriend」「The Best Damn Thing」など眩しいくらいのポップとロックで飾ってみせたガールズ・アイコン=AVRIL LAVIGNE。超絶ギタリスト=ORIANTHIを擁した鉄壁のバンド編成で「Livin' on a Prayer」などBON JOVI曲から「Nowadays」などソロ曲まで披露、ギタリストとしての表現力とアメリカン・ロックのスケール感を発揮してみせたRICHIE SAMBORA……といったロック系アーティストの熱気。UKシーン席巻中の4人組ガールズ・グループ:LITTLE MIX、NYポップ・デュオ:A GREAT BIG WORLD、ボストン発エレクトロ・ヒップホップ・デュオ:TIMEFLIESといったポップ・アクトの祝祭感。そして、ライブ活動再開直後ながらアグレッシブなアクトを見せた木村カエラとともに「MARINE STAGE」を沸かせていたのが、今回がサマソニ初出演となるDREAMS COME TRUEだった。「LOVE LOVE LOVE」に湧き上がる大合唱に感激を隠しきれない様子の吉田美和、その至上の歌声で「あの夏の花火」や「決戦は金曜日」「何度でも」など名曲群をひときわ熱く響かせていたのが印象的だった。

この巨大な熱狂空間のヘッドライン・アクトを堂々と飾ったのはQUEEN+Adam Lambert。00年代後半にはポール・ロジャースをヴォーカリストに迎えて活動を行ってきたブライアン・メイ(G)とロジャー・テイラー(Dr)が新たにQUEENのフロントマンに選んだ、一昨年サマソニの「SONIC STAGE」でヘッドライナーも務めたアダム・ランバート。冒頭の「Now I'm Here」「Stone Cold Crazy」連発をはじめ「In the Lap of the Gods」「Killer Queen」など3rdアルバム『Sheer Heart Attack』曲を多く盛り込んだ序盤から、「Born To Love You」「Radio Ga Ga」「Crazy Little Thing Called Love」「Bohemian Rhapsody」を畳み掛けた終盤、さらにアンコールでの「We Will Rock You」「We Are The Champion」まで、UKロック史のみならずロック・ヒストリーに深く刻まれてきたアンセムの数々を轟かせた彼ら。自らの個性を最大限に表現しつつ、故フレディ・マーキュリーの圧倒的なスター性に迫ったアダムの熱演と、ブライアン/ロジャーらの磨き抜かれたアンサンブルが一丸となって、満場の「MARINE STAGE」を大歓声とシンガロングあふれ返るロック天国へと塗り替えてみせた。

こうして、15年目の開催を数える「SUMMER SONIC」も大成功のうちに終了しました。洋邦の垣根を超えるのはもちろんのこと、ロック/EDM/アイドルといったジャンルをすべて内包しながら音楽シーンの「今」を提示する、どこまでも自由で開放的な音楽体験。audio-technicaは今後も、こうした日本のフェス文化と音楽のさらなる発展をバックアップするため、よりよい製品と、音楽を通してのコミュニケーションの場を提供していきたいと考えています。