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10回目をむかえた日本最大のヘヴィ・メタル/ハード・ロック/ラウド・ロック系の祭典「LOUD PARK15」を今年もaudio-technicaがサポート!

2006年から続くヘヴィ・メタル・フェスティバル『LOUD PARK』。10月10日、11日にさいたまスーパーアリーナで開催された今年は、記念すべき10回目を迎え、2デイズ&3ステージで計38組が出演するという史上最大規模の轟音の祭典となった。

10月10日:1日目

初日、開演30分ほど前に会場に到着すると、すでに入場口は長蛇の列に。多くのメタルヘッズが朝イチから集結しており、10年目の『LOUD PARK』への期待度の高さが感じられた。会場に入ると、スタンドとアリーナともに、すでに多くの人で埋め尽くされており、オープニング・アクトのFRUITPOCHETTEから、会場は熱気に溢れていた。彼女たちのパフォーマンスが終わり、MCのサッシャが登場。ここでも大歓声が巻き起こる。彼がUNITEDを呼びこむと、彼らのライヴではおなじみ、S.O.D.の「United Forces」にのってメンバーが登場。「Corss Over The Line」をプレイし始め、今年の『LOUD PARK』の本格的な開幕を告げた。「Mosh Crew」「Revenger」など強靭なリフを持つメタル・ナンバーを立て続けにプレイすると、フロアにはサークルが出現し、会場のボルテージは早くもマックスといった様相。それはヴォーカルの湯浅正俊がMCで“朝から元気いいね”と驚くほどだった。そんなふうにフロアを炊きつけた彼らの強靭な演奏には、さすがは30年を超えるキャリアを誇る日本のメタル・レジェンドだと唸らずにはいられなかった。昨年、中心人物の横山明裕を失うという悲劇に見舞われたUNITEDだが、健在ぶりを存分にアピールする充実のパフォーマンスだったように思う。彼らがステージを降りても鳴り止まないUNITEDコールがそれを証明していたのではないだろうか。


10回目ということで、今年の『LOUD PARK』はここでしか見られない企画や演出が多く用意されていたが、METAL ALLEGIANCEの出演もそんな節目の年にふさわしい“企画”の1つだろう。TESTAMENTのアレックス・スコルニック、MEGADETHのデイヴィッド・エレフソンらによるメタル・カヴァー・プロジェクト(先頃、オリジナル曲によるアルバムもリリース)で、これに関わるメンバーが今回の『LOUD PARK』にも数多く出演していることから、この日はさまざまなバンドのメンバーが入り乱れて、IRON MAIDEN、ACCEPTなどのメタル・クラシックスを披露。中でもこのステージのためだけに来日したDEATH ANGELのマーク・オセグエダが歌った「Heaven & Hell」(BLACK SABBATH)は、まるでロニー・ジェイムス・ディオが降臨したかのような熱唱で、この日のハイライトの1つと言える名場面となった。ラストはここまでにステージに上がった全員がステージに上がり、METALLICAの「Seek & Destroy」をカヴァー。MEGADETHのエレフソン、ANTHRAXのチャーリー・ベナンテ、フランク・ベロ、スコット・イアン、そしてSlayerのゲイリー・ホルトという、THE BIG 4と呼ばれ、スラッシュ・メタルを黎明期から牽引してきた4組のうち3組の面々が、残りの1組=METALLICAのナンバーを演奏するというのは、なんとも不思議な感覚だったが、ともあれ、メタル史に残る貴重な場面となった。

METAL ALLEGIANCE/ANTHRAX

2年連続で登場となったARCH ENEMY。ご存知の通り、その中心人物のマイケル・アモット(g)は、さまざまなバンドで『LOUD PARK』にほぼ皆勤賞(ARCH EMENYで5回、CARCASSのメンバーとして1回、SPIRTUAL BEGGARSで2回出演。12年は欠席)で参戦。“Mr. LOUD PARK”なる異名をとるほど、このイベントとは縁の深い存在。それだけに今年のステージではスペシャルな演出を用意してくれた。バンドの20周年を記念する意味も含めて、元メンバーでマイケルの実弟クリストファーと、初代ヴォーカルのヨハン・リーヴァがゲストで出演したのだ。彼らが加わって「Bury My An Angel」「The Immortal」といった初期の名曲を披露した場面は、古くからのファンなら感涙ものだった。一方、現メンバーでの演奏も凄まじいものがあった。彼らのライヴは崩壊ぎりぎりとも思えるほどの爆音を鳴らす印象があるのだが、今回もこれでもかと言わんばかりの轟音でたたみかける。アリッサ・ホワイト-グルーズ(vo)は、昨年は加入したばかりでキビキビとステージを動き回る姿に初々しさも感じたが、今年は堂々のステージさばき。観客をうまく煽りながら、豪放なグロールを聴かせてくれた。ラストは一旦ステージから下がったヨハンとクリストファーが再び登場し、フル・メンバーで「Fields Of Desolation」をプレイ。これまで以上の轟音が鳴り響く中、彼らのライヴは幕を閉じた。

初日のトリを務めたのはSLAYER。第1回となった06年でもトリ(そのときは2日目だった)を務め、以来、今回で4度目。マイケル・アモットが“Mr.”ならば、彼らは“LOUD PARKの象徴”とも言える存在だ。3年ぶりの登場となるが、前回はジェフ・ハンネマンが病気療養のために離脱。代役としてEXODUSのゲイリー・ホルト(g)が参加してのステージだった。その後、オリジナル・ドラマーのデイヴ・ロンバードの脱退~ポール・ボスタフの復帰、さらにジェフの逝去という激動を乗り越えて、現メンバーでの初のアルバム『Repentless』を引っ提げての参戦となった。SEが流れ出した瞬間からフロアにサークルが出現し、早くも会場の熱気が高まる中、新曲の「Repentless」からライヴはスタート。2本のギター、ベース、ドラム、そしてヴォーカル、すべての音がクリアかつ大迫力に鳴り響き、会場が一気にSLAYERの色に染まっていくのがわかる。続く「Postmortem」では、ブレイク時にトム・アラヤ(b、vo)が不敵な笑みを見せるなど、バンドも余裕綽々といった佇まい。前回はゲイリーが参加して間もないということもあり、ステージ上の光景にどことなく違和感もあったが、「War Ensemble」ではゲイリーとケリー・キング(g)のヘッド・バンギングがピタリとシンクロするなど、この日は息の合ったところを見せてくれた。ラストの「Angel Of Death」では、バックドロップが某ビールのラベルを模したものに切り替わる。よく見るとそこには“Hanneman Still Raining”の文字が。それはジェフへの哀悼の意を表すとともに、彼が永遠にバンドのメンバーであり、今も共にいるという彼らの決意表明のようでもあり、実に感動的な終幕となったように思う。

ARCH ENEMY/SLAYER

10月11日:2日目

2日目の最初のハイライトは30年を超えるキャリアを誇る浜田麻里。『LOUD PARK』に初登場ということでフロアに多くの観客がかけつけた。サウンド・チェック中に歌声がもれる(バック・ヴォーカルを務める妹・絵里かもしれないが……)と大きな歓声が上がる。そんな中での彼女のパフォーマンスは、もう圧巻の一言。メタルの祭典ということもあってか、メタリックなナンバーを中心にしたセットリストで、伸びやかな歌声で聴かせ、力強いシャウトを随所できめていく。中盤ではLOUDNESSの高崎晃(g)がサプライズで登場。80年代風の衣装に身を包んだ高崎のギターと彼女の歌声の掛け合いは見応え十分だった。

この2日間で最も良好なリアクションを得たバンドはSABATONだったかもしれない。セッティング中にステージに戦車(!)が登場すると、前のバンドが演奏中にもかかわらず、どよめきがおこり、ライヴ前の転換時からすでにSABATONコールが巻き起こる。荘厳なSEに乗ってメンバーが登場すると、彼らはステージを走り回り、これぞヘヴィ・メタルと言いたくなるような力強いナンバーを繰り出していった。メタル好きならば頭を振り、シンガロングせずにはいられないような楽曲を続々とプレイするだけでも観客の心を十分に掴んているのに、途中でコント(?)を挟んでみたり、ヨアキム・ブロデン(vo)がサングラスを外すと、つぶらな瞳が現れることで笑いを誘ったりと、あの手この手でライヴを盛り上げていく。彼らの熱演に観客も大歓声&シンガロングで応え、会場はこれまで以上の一体感に包まれていった。この反応にはメンバーも実に嬉しそうで、ヨアキム・ブロデン(vo)は“初めての日本のライヴがファンタスティックなものになった”と観客に感謝の言葉を述べていた。

浜田麻里/SABATON

第3のステージは、この日は“EXTREME STAGE”と命名されていたが、そのトリを務めたのはCARCASS。言わずと知れたメロディック・デス・メタルの開祖であり、彼らの存在がなければ、現在のメタル・シーンは違ったものになっていただろう。この日もビル・スティアーとベン・アッシュの2本のギターが流麗なコントラストを描きながら、ブルータル極まりないサウンドを轟かせた。

最後まで見届けたかったのだが、BIG ROCK STAGEではHELLOWEENのライヴが始まったので、そちらへ移動。開祖という意味では彼らはメロディック・スピード・メタルの開祖と言えるだろう。「EAGLE FLY FREE」「DR.STEIN」「POWER」などおなじみの曲を次々披露すると、会場からは大合唱が巻き起こる。彼らのライヴではこれもおなじみの光景だが、やはり何度体験しても感動を覚えずにいられない。メドレーに組み込まれた「Keeper Of The Seven Keys」では、ULTIMATE STAGE側でMEGADETHの登場を待つファンまでを歌わせていたのが印象的だった。

CARCASS/HELLOWEEN

MEGADETH

轟音の祭典もいよいよ大トリの登場。1回目の『LOUD PARK』で1日目のトリを務めたMEGADETHが締めくくる。今年からANGRAのキコ・ルーレイロ(g)とサポート・ドラマーとしてLAMB OF GODのクリス・アドラーを加えた編成となった彼ら。残念なことにクリスの来日はならなかったが、ともかく新生MEGADETHの本邦初公開のステージである。暗転すると手拍子が巻き起こる中、「Hanger 18」でライヴはスタート。ギター・ソロではキコがするりとセンターに立ち、早くもその存在をアピール。「She Wolf」ではデイヴ・ムステインとのハモリもしっかり聴かせ、「Tornado of Souls」では情感たっぷりのギアー・ソロを聴かせるなど、多くの見せ場を作っていた。さらにフロントの3人は場面ごとにさりげなく立ち位置を入れ替わるなど、キコを迎えたステージングもすでにこなれた印象。しかし、良い意味でMEGADETHサウンドは不変だったように思う。鋭利なリフとデイヴ・ムステインの吐き捨てるようなクールな歌声は、やはりMEGADETHそのものといったところか。「Peace Sells」ではサビで観客の大合唱を呼び起こし、演奏が止まるとMEGADETHコールが巻き起こる。ムステインが嬉しそうな表情を見せるとラストの「Holy War」へ突入。ここではキコのメランコリックなギターをフィーチャーして再び彼の見せ場を作り、MEGADETHのライヴ、そして2日間の轟音の祭典は大団円となった。

記念すべき第1回に名を刻んだ2組が、10年の歳月を経て再びヘッドライナーとして登場した今年の『LOUD PARK』。原点回帰とも言えるラインナップだったが、いくつかのアクトではスタンドの通路や階段にまで人が溢れるなど、観客の多さ、そして会場の熱気は過去最高とも言えるものだったように思う。また、外国人と思われる観客も多く、英語だけでなく、さまざまな国の言葉も聞こえてきた。初開催から10年を経て、『LOUD PARK』は着実に規模を拡大し、世界的なメタル・フェスティバルへと成長した……そんなことを強く感じさせる今年の『LOUD PARK』だった。

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