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springroove 2015

海外パンク・レジェンドから邦楽新鋭まで乱舞する魂の祭典

13時開場&開演の『SPRINGROOVE』よりも遥かに早い11時台の開演ながら、『PUNKSPRING』はオープニング・アクト=WANIMAから熱い! 「日本で一番『PUNKSPRING』が好きなバンド、WANIMAです!」と宣誓する松本健太の言葉と「1CHANCE」などスカ&メロコア魂炸裂のサウンドが、灼熱の1日の始まりを告げたところに、デンマーク出身&NY発のヴォーカル/ギター/ドラム異色3ピース=NEW POLITICSが登場。デヴィッド(Vo)がブレイクダンスやドラムからのバク宙を決めつつ、ポップ・ミクスチャーとでも呼ぶべき音像で、開演間もない会場を爽快なクラップへと導いていた。

「かかってこいよ『PUNKSPRING』!」とフロアを煽ったのはMY FIRST STORYのHiro。最新アルバムのタイトル曲「虚言NEUROSE」から「Second Limit」「The Story Is My Life」まで含め、バンドの足跡すべてを結晶させたような熱演を展開していった。続いては、2年ぶり『PUNKSPRING』出演となるKNOCK OUT MONKEY。今年1月リリースのアルバム『Mr.Foundation』の「RIOT」「Take You」でこの2年間の進化を見せつけつつ「JET」「Paint It Out!!!!」などアンセム群までパワフルに響かせていた。さらに、UKレゲエ・ミクスチャーの雄=SKINDREDは、「Doom Riff」でシンガロングを巻き起こし「Warning」でカオティックな風景を描き出し、初出演の『PUNKSPRING』のステージを強靭なビートで震わせていく。

「夏のトカゲ」でフロア一面にタオルの渦を描き出したTOTALFATは、今回が『PUNKSPRING』実に5度目の出演。「どんだけ楽しみにしてたか、俺たちと勝負しようぜ!」(Shun) 「日本で一番でっかいサークル見してくれよ!」(Jose)と熱く叫び上げながら、ラストの「Good Fight & Promise You」までポジティブなパンクの熱量と渾身のパーティー感で会場を満たしてみせた。「Get up, Get up」「Fallen idol」「Blah Blah Blah」を畳み掛けて熾烈な音空間を編み上げたのはSiM。MAHの「俺が世界で一番大好きなRANCIDというバンドが来ています! スカってめっちゃかっけえ!って思わせてくれたバンドです!」という想いの丈を託したハイブリッド・スカ的ナンバー「GUNSHOTS」がひときわ激しい躍動感とともに鳴り渡っていた。2009年以来の出演となるレジェンド=マーキー・ラモーンは、ヴォーカルにアンドリューW.K.を擁してMARKY RAMONE'S BLITZKRIEGは、with ANDREW W.K.として登場。「Blitzkrieg Bop」「Do You Remember Rock 'N' Roll Radio?”」などパンク・マスターピースで観客を歓声で包んでみせた。

パンク/メロコアの硬質なストイシズムそのもののアクトを展開していたのはRISE AGAINST。「Give It All」でステージ下に飛び降りて、柵前でオーディエンスを煽っていたティムの雄姿も、「Chamber The Cartridge」でフロアにサークルを描き出していたアンサンブルの強烈なヴァイタリティも、そのすべてが強烈なヴァイタリティに満ちた名演だった。そんなストイックな空気感が、続くZEBRAHEADでは一転。2010年にはヘッドライナーも務めたZEBRAHEAD、「Call Your Friends」などポップ・パンク重戦車サウンドでフロアをアゲまくったかと思えば、ベン&マッティが「ラッスンゴレライ」「チョトマテ、チョトマテ、オニイサン」と8.6秒バズーカーのネタを繰り出したり、マッティが下ネタ満載の一大コール&レスポンスを巻き起こしたり、「Devil On My Shoulder」で共演したMAN WITH A MISSIONからサプライズで運び込まれたケーキを手掴みで投げ合ったり……とやりたい放題の狂騒空間を生み出していった。

各ステージのトリ前を務めたのは、日本のパンク/ラウド・シーンを代表する2組=Fear, and Loathing in Las VegasとMAN WITH A MISSION。最新シングル収録の「Let Me Hear」「Abyss」から、「Rave-up Tonight」「Twilight」まで、エレクトロとハードコアの接点から無限の可能性を描き出してみせたFear, and Loathing in Las Vegas。 「database」「FLY AGAIN」などキラー・ナンバーに加え、「オ祭リデスノデ、オ祭リニ相応シイ、アホナオ兄サンタチヲ――」とZEBRAHEADのアリ/ダン/マッティを呼び込んで、スプリットEP共作曲「Out Of Control」を炸裂させていたMAN WITH A MISSION。世界中の強豪が入り乱れるパンクの祭典で、その才気と闘志を存分にアピールしてみせた。

FALL OUT BOY&RANCID、パンクの「両極」が描く熱量

「RED STAGE」の最後に登場したのはUSパンクの雄=RANCID! 今回が約5年半ぶり来日となるパンク・アイコンは、冒頭の「Radio」の骨太なビートとバンド・サウンドで会場を一気に狂騒空間へと導いてみせる。今年は3rdアルバム『...And Out Come The Wolves』(1995年)から20周年のアニバーサリー・イヤーということで、「Roots Radicals」「Maxwell Murder」「Old Friend」など3rdアルバムの収録曲を軸に据えたステージ。「今年は『...And Out Come The Wolves』から20年、初めて日本に来てからも20年。支えてくれて……ドモアリガトゴザイマス!」と呼びかけるラーズの言葉に、雄叫びにも似た熱い歓声が湧き上がる。ラストは「Time Bomb」「Ruby Soho」連射! 圧巻の幕切れだった。

そして、『PUNKSPRING』初出演にしてヘッドライナー=FALL OUT BOY! 前作『Save Rock And Roll』のオープニング・ナンバー「The Phoenix」で幕を開けた約1時間のアクトの中に、パンク/ロック/ヒップホップ/R&B/ダンス・ミュージックなどUSポップ・ミュージック史のエッセンスを結晶させたような最新アルバム『American Beauty / American Psycho』の楽曲群を積極的に盛り込み、さらに歴代シングル楽曲群も巧みに織り重ねてみせた。「Thnks fr th Mmrs」のような鉄壁のFOBアンセムではもちろんのこと、最新作のタイトル曲「American Beauty / American Psycho」でも熱いシンガロングを巻き起こしていた場面は、「FOB最新型」の強度と訴求力を何より明快に証明する名場面として、オーディエンスの頭と心に焼きつけられたはずだ。

こうして、『PITBULL rules SPRINGROOVE 2015』『PUNKSPRING 2015』ともに大成功のうちに終了しました。ビッグネームとニューカマーが一堂に会するフェスという貴重な体験を通して、この場所にいた誰もが世界のシーンのリアルな「今」の躍動感を感じたことと思います。audio-technicaは今後もスポンサードという形を通して、日本のフェス文化と音楽文化のさらなる発展をバックアップしていきたいと考えています。