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SUMMER SONIC 2012 8/18イベントレポート

SOULWAX/PITBULL/the telephonesなど洋邦アーティストが「SUMMER SONIC」前夜を熱く盛り上げたオールナイト・イベント「SONIC MANIA」ーーの熱気を洗い流すように、まさに10:00からオープニング・アクトが始まろうとする幕張メッセ1~8ホール&QVCマリンフィールド(旧・千葉マリンスタジアム)を襲う豪雨と雷。いきなり波乱含みのスタートを迎えた今年の「SUMMER SONIC」だったが、そんな中でも海際の屋外ステージ「BEACH STAGE」では、サーフ・ミュージックとポップを直結する21歳シンガー・ソングライター=平井大の歌声とウクレレが軽やかに響き、来るべき音楽の祝祭へ向けてじりじりと会場の高揚感を高めていく。一方、幕張メッセの「SONIC STAGE」にはSTROBOY、「RAINBOW STAGE」にはYOHIO、と邦楽勢が登場する中、「ロック界の奇行師」の異名を持つ奇才:アルカラが「SUMMER SONIC」第2のステージ=「MOUNTAIN STAGE」を大きく揺さぶる勢いの熱演を見せていた。

QVCマリンフィールドに「SUMMER SONIC」最大ステージ=「MARINE STAGE」、幕張メッセ展示ホール1~8号館の屋内スペースには「MOUNTAIN STAGE」「SONIC STAGE」「RAINBOW STAGE」、海に面した幕張の浜に「BEACH STAGE」、屋外キャンプ・サイト=SEASIDE VILLAGE近くに野外ステージ「GARDEN STAGE」(旧:RIVERSIDE GARDEN)、QVCマリンフィールドそばには異次元DJ空間=「SILENT DISCO」をそれぞれ設置。中国・韓国・台湾などアジア圏のロック・アーティストが勢揃いする「ISLAND STAGE」がメッセ内からマリンフィールド前駐車場に移設された以外は、基本的には昨年を踏襲したステージ構成。1日6万人規模の音楽イベントとしての成熟ぶりを、このステージ構成と会場レイアウトからも窺い知ることができる。


存在感を示すaudio-technicaブース。Twitter・Facebook連動企画も

飲食コーナーやオフィシャル・バー、スポンサーブースなどが立ち並ぶフードコート(メッセ5~6号館)の中でも、ひときわ存在感を放っていたのがaudio-technicaのPRブース。ヘッドホン/イヤホンなど新商品の試聴コーナー、LINKIN PARK/SUM41などaudio-technicaマイク使用アーティストが過去に「SUMMER SONIC」に出演した時のライブ写真ギャラリー、抽選で1日50名にDJスタイルヘッドホン「ATH-SJ11」が当たる恒例のプレゼント企画……といった展示の数々に、両日とも多くの観客が詰めかけていた。そして、audio-technica創立50周年を迎える今年、新たな試みとして開設されたのが、Twitter/Facebookと連動したオーディエンス参加型の特設サイト「SUMMER SONIC 2012 Social Board」。「SUMMER SONIC」のライブの感想を書き込んだ参加者の中から抽選で100名にインナーイヤーヘッドホン「ATH-CKL202」がプレゼントされるーーというこの企画によって、ライブの現場の熱気をウェブ越しに広く、ヴィヴィッドに伝えることに成功している。


audio-technica Presents - SUMMER SONIC 2012 Social Board -

参加した人も、参加できなかった人も、みんなでサマソニの"アツい感動"を共有しよう!を合言葉に、Twitter/Facebookと連動したオーディエンス参加型の特設サイト「SUMMER SONIC 2012 Social Board」をオープン。アーティストやステージ、ゴハンなど項目ごとに投稿/閲覧でき、共感した投稿には「アツいね」ボタンが押せる。

※投稿受付期間は終了いたしました。閲覧のみでお楽しみください。
SUMMER SONIC 2012 Social Board


雨をも跳ね返すLOSTPROPHETSの熱演

降り止まない雨の中、日本ロックの新たな牽引者=ONE OK ROCKのエネルギッシュなライブでスタートを切った「MARINE STAGE」。若干20歳のピッツバーグ発白人ラッパー=MAC MILLERが驚くほどの強烈な求心力を見せつけ、西海岸インディー・ポップ5人組=GROUPLOVEがスタジアムに高らかなハンドクラップを巻き起こし……というアメリカ勢に続いて、UKロックンロール期待の星=THE VACCINESが登場。昼前に晴れ間を見せた幕張会場の陽気とともに、オーディエンスの高揚感をさらに熱く煽っていく。そして、再び雨粒がパラつき始めた昼下がりの「MARINE STAGE」には、UKポスト・ハードコアの雄=LOSTPROPHETSが登場! 「Bring 'Em Down」「To Hell We Ride」連射からラストの「Burn, Burn」まで、ラウドで硬質なロック・サウンド&イアン・ワトキンスの熱唱がスタジアム狭しと響き渡り、オーディエンスのエモーションと熱く共振していく。

一方「MOUNTAIN STAGE」では、THE KNUX(アメリカ)/INFINITE(韓国)に続いて、ヨーロッパの枠を超えて世界的な小悪魔ポップ・アイコンと化したルーマニア発ダンス系シンガー・ソングライター=ALEXANDRA STANがフロア一丸のクラップとジャンプを巻き起こしていく。カナダが誇る異才エレクトロ・デュオ=CRYSTAL CASTLESが放つ、どこまでもヘヴィでシリアスな轟音と絶唱はしかし、ロック・フェスというこの場所の狂騒感と混じり合いながら、最高の祝祭感を生み出している。


「SONIC STAGE」の幕を開けたのは、今や日本のティーンズ・ポップの象徴とも言える存在:きゃりーぱみゅぱみゅ。「PON PON PON」「つけまつける」など、瞬く間に日本中を席巻したナンバーを30分のステージに凝縮、いきなり「SONIC STAGE」を満場にしてみせた。その後は韓国のロック精鋭5人組THE KOXX、カナダ人女性ソロ・アーティスト=クレア・バウチャーのチルウェイブ系プロジェクト:GRIMES……と多彩なアーティストの音が咲き乱れる中、続いて登場したUS女性シンガー・ソングライター=ST.VINCENTことアニー・エリン・クラークが放つサウンドは、ギター・ミュージックのクリエイティビティと可能性を十二分に示すものだった。

神戸発メロディック・パンク〜ミクスチャー4人組:KNOCK OUT MONKEYのアクトでスタートした「RAINBOW STAGE」には、各地のフェスで話題をさらっているオオカミ集団=MAN WITH THE MISSIONがオン・ステージ。「ワレワレハ、ゼンリョクデタノシンデマイルショゾンデスノデ!」というMCとともに「distance」「DANCE EVERYBODY」といったキラー・チューンのみならずニルヴァーナ「Smells Like Teen Spirit」カバーまで披露、フロアを熱狂の彼方へと導いていく。そして、狂騒感のカタマリのようなMWAMの後に鳴り響いたのは、Nothing's Carved In Stoneの清冽でダイナミックなギター・ロック・アンサンブル。「Spirit Inspiration」「白昼」など、発売されたばかりの最新アルバム『Silver Sun』からの研ぎ澄まされた楽曲が、彼ら4人の真摯なロック探究心そのもののように熱く、力強く響いた。


その豊潤な歌声と楽曲が雨上がりの砂浜の風景と美しく融け合ったトップバッター:音速ラインをはじめ、髭/GREAT3/BEGIN/LITE feat. CAROLINE……と世代やジャンルの垣根を超えた邦楽勢、さらにUS新人シンガー・ソングライター:LP、スペイン出身ルルデス・エルナンデスによるプロジェクト=RUSSIAN REDといったラインナップが顔を揃えた「BEACH STAGE」。Forget And Forgive/New Tank/MULTI-EGO/MERCY&SORROW/The Powder Powder/ASHURAといった中国勢をはじめ、PEE WEE GASKINS(インドネシア)、Yellow Fang(タイ)とさまざまな国の精鋭が終結した「ISLAND STAGE」。レピッシュ/七尾旅人/怒髪天&THEアコースティックバカンス/SCOOBIE DO/レキシといった邦楽アクトが勢揃いした「GARDEN STAGE」……それぞれのステージの熱演が共鳴し合いながら、1日目のクライマックスへ向けて「SUMMER SONIC」全体の熱量を高めていく。

GREEN DAY圧巻! 世界に冠たる音の爆発力

日本のロックの艶やかさとエネルギーを凝縮したような吉井和哉のアクト。そして、今やUKロックの屋台骨を支える存在となったFRANZ FERDINAND……洋邦超弩級のアーティストが揃った1日目「MARINE STAGE」のトリを飾ったのは、世界最大のパンク・アイコン:GREEN DAY! メジャー1stアルバム『Dookie』からの「Welcome To Paradise」、『21st Century Breakdown』の「Know Your Enemy」……と新旧入り乱れての必殺ナンバーを放射するのみならず、最新シングル曲「Oh Love」を盛り込んでみせるなど、まさにGREEN DAY決定版とも言えるセットリストで、超満員の「MARINE STAGE」に臨んだ彼ら。名曲「American Idiot」も飛び出したアンコールまで含め全20曲に及ぶ熱演で、真夏の夜を最高にパワフルに彩ってくれた。

「MOUNTAIN STAGE」1日目後半には、マイケル・アンジェラコス率いるマサチューセッツのエレクトロ・ポップ・アクト:PASSION PIT、インディー・ロック精神の高純度結晶とも言うべきDEATH CAB FOR CUTIEというUS勢に続いて、邦楽ロック・シーンをリードする音楽集団:the HIATUSが登場。「すげえよな、デスキャブとシガー・ロスの間って!」とこの場所に立つことへの感激を露にしながら、「Deerhounds」「Bittersweet / Hatching Mayflies」と最新アルバム『A World Of Pandemonium』の楽曲を軸にしたセットリストで、唯一無二の熾烈でオーガニックなアンサンブルを展開していた。そして、「MOUNTAIN STAGE」1日目トリを務めるのはアイスランドの至宝:SIGUR ROS! 荘厳な交響曲のように響く凛としたバンド・アンサンブル。凍てつくような冷徹さと燃え盛るエモーションを内包したヨンシーの麗しのヴォーカリゼーション。「MOUNTAIN STAGE」のオーディエンスが身動きも忘れたようにその演奏に聴き入っていたのが印象的だった。

「SONIC STAGE」にはロンドンの覆面DJ/ダンス・プロデューサー:SBTRKTが出現、サポート・ヴォーカリストとともにそのアグレッシブかつソウルフルな辣腕トラックワークを見せつけていた。世界的ヒット・ナンバー「Somebody That I Used To Know」や、流暢な日本語MCでフロアを沸かせていたのはベルギー出身・オーストラリア拠点のマルチ・アーティスト:GOTYE。「SONIC STAGE」を一大ダンス・フロアへと塗り替えてみせたカナダの女傑:NELLY FURTADO。そして、人気番組『AMERICAN IDOL』から飛び出したADAM LAMBERTは、ソウル/ファンクなどUSブラック・ミュージックの基本フォーマットと言うべきオーソドックスな楽曲群を、その歌とパフォーマンスの力でポップ無敵艦隊に変えてしまうようなエネルギーを振り撒いていた。

HYRO DA HERO(US)、ICEAGE(デンマーク)といったハードコア系アクト、紅一点キム・ユナを擁するポップ・バンド:Jaurim(韓国)、アジア各国の5人が集うガールズ・グループ:BLUSH……といったアーティストが顔を揃えた「RAINBOW STAGE」1日目後半には、昨年再々結成を果たしたJUN SKY WALKER(S)が登場。「ロックの資格~Rock' n Roll License~」をはじめとする最新作『LOST&FOUND』の楽曲から名曲「START」まで披露してフロアを熱く揺さぶっていた。そして、今年ライブ活動を再開したSKA SKA CLUBのホーン・サウンドは、自らの復活のみならず「SUMMER SONIC」という空間をも祝福する高らかな号砲のように鳴り響いていた。


1日目のアクトが終了……した後も、「SUMMER SONIC」は眠ることはない。「SONIC STAGE」の深夜アクト=MIDNIGHT SONICには、TOTALFAT/SiM/coldrain/CROSSFAITH/DJダイノジといった邦楽勢が登場(出演予定だったPENNYWISEは2日目も含め出演キャンセル)。その一方で、DJ KOMORI/80KIDZ/田中知之/☆Taku Takahashi/Remo-con/DJ YUMMY/TeddyLoidといったアクトが、「RAINBOW STAGE」の深夜アクト=MIDNIGHT DANCEを朝まで熱気に包んでいた。

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