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“ビッグ・ミック”ヒューズ
“BiG Mick”HUGHES

 

このほど、あのメタリカMETALLICAのエンジニアとして知られる“ビッグ・ミック”ヒューズ“BiG Mick”HUGHES氏が、"SUMMER SONIC 2002"(8月17・18日、東京・大阪)に出演したワイルドハーツThe Wildheartsのサウンドエンジニアとして来日しました。
日頃から“audio-technica”を愛用し、とくにAT4050/CM5への賛辞を惜しまないヒューズ氏に、オーディオテクニカのマイクをお使いいただいている理由等についてうかがいました。
[2002年8月18日、幕張メッセにて]

 


Q:最初に、あなたのキャリアについてお聞きしてよろしいでしょうか。
A:HUGHES氏

そうだね。サウンドエンジニアとしてのぼくのキャリアは、ざっと25年ぐらいになるかな。その内、メタリカの仕事が一番長くて、もう19年になるし、ほかにもオジー・オズボーンOzzy Osbourneやデフ・レパードDef Leppard、ジューダス・プリーストJudas Priestとか……実にいろんなバンドの仕事をしてきたので、とても全部は挙げられないね。その前のことを言えば、専門学校でエンジニアリングのコースに入って、そこで電子工学についての専門的な知識を学んだりしたということもあるけれど、とにかく長い間やってきたってことだね。

Q:ヒューズさんは、普段からオーディオテクニカのマイクを愛用されているとお聞きしています。それは、とくにどんな点をご評価いただいているからなのでしょうか。
A:HUGHES氏

オーディオテクニカのマイクは、自分で使っているのはもちろん、とくにAT4050/CM5は、知り合いのエンジニアには必ず使ってみるようにと言っているんだ。というのも、ぼくらはみんなギター用のいいマイクがないかと随分長い間探していたんだけれど、AT4050/CM5をギターアンプに使うと信じられないぐらいうまく行くんだよ。それまでに使ってみたマイクのほとんどは、近接効果のせいで余計な音を拾ってしまったりするので、音源とマイクの位置関係についてとても神経を使わなきゃならなかったし、とくにギターの場合は音がかぶるととても耳障りなので、そうならないようにするためにマイクをギリギリまで音源に近づけたり、実に苦労させられてね。それが、AT4050/CM5の場合は大きなダイアフラムを使っていてダイナミックレンジが広い上に、指向特性が変えられて大音圧にも強いということもあって、見事なくらい音のかぶりが出にくいんだ。そのおかげで、どんな条件のところでも、本当にギターらしいしっかりした音が出せるんだよ。

Q:ということは、AT4050/CM5はギターに限らず、とても応用範囲の広いマイクだということにもなりますね。
A:HUGHES氏

その通りだね。AT4050/CM5は大好きなマイクなので、ぼくは(ドラムの)オーバーヘッドにも使うし、ギターはもちろんだけれど、ベースギターにも使うし、バスドラムにも使うことがあるんだよ。バスドラムに使うにはちょっと大きすぎるし、形もぴったりだというわけじゃないんだけれどね。それで、同じユニットを使っていてよりコンパクトなAT4055(ハンドヘルドタイプ)にすることもある。とにかく、AT4050/CM5に限らず、ほとんどのオーディオテクニカのマイクは、特定の帯域だけが誇張されるようなことがなくて、ハイエンドまで音がよく伸びるのが有り難いね。他のメーカーのマイクでは4,000Hzあたりが強調されていることが多いので、EQをかけようとしても、なかなかうまく行かないことが多くてね。実際に使ってみた感じで、オーディオテクニカぐらい周波数特性がフラットなマイクというのは他にないんじゃないかな。

Q:それは、実際にお仕事をされる場合に、どんな違いになって現れるのでしょうか。
A:HUGHES氏

まず、今ではPAシステム全体が、一昔前とはすっかり別のものになっているということを考えてみてほしいな。最近のPAシステムでは、どの周波数帯域でもとてもきめ細かく調整できるようになっているので、あらかじめマイクの方で4,000Hzあたりを持ち上げたりする必要はないんだ。それはシステムの方でやればいいことだからね。
それどころか、マイクの周波数特性にクセがあると、システムを通して調整すればいいとはいっても、それはシステムに相当な負担をかけることにもなるんだ。それに対して、どの帯域でも音質や音の出方が安定しているという点で、オーディオテクニカのマイクは抜群でねエンジニアの中には特定の帯域が強調されて聴こえるようなマイクの方が好きだという人間もいないわけじゃないけれど、ぼくは、まったく賛成できないね。だからぼくは、他のどのメーカーのものよりもオーディオテクニカのマイクを一番多く使っているわけさ。

Q:AT4050/CM5のほかに、よくお使いになるマイクは。
A:HUGHES氏

ATM35も大好きなマイクだね。クリップで留めるだけでいいのでとても使いやすいし、音は申し分ないし、タムに使うには最高のマイクだと思うね。それに、ハイハットに使っているAT4041も大好きだし、スネアのボトムに使っているATM23HEも気に入っている。とにかく、オーディオテクニカのマイクはほとんど何にでも使っているからね。オーディオテクニカのマイクで一つだけあまり気に入ったのがないのは、バスドラム用のものぐらいかな。それで、今のところこれだけは他のメーカーのものを使っているけれど、アメリカのオーディオテクニカの知り合いから聞いたところでは、バスドラム用の新しいマイクがもうじき出るということだから、それを早く使わせてもらうのが楽しみだね。

Q:今回一緒にいらっしゃったワイルドハーツとのご関係について、少しお聞かせいただけますか。
A:HUGHES氏

彼らとの関係は古くてね。ぼくはかなり前に彼らのマネジメントをしていたこともあるんだ。最初の頃は、ボーカルのジンジャー(Ginger=ニックネーム)がビルの窓からマイクを放り投げたことがあったり、色々問題もあったけれど、今では彼らも大人になって落ち着きが出てきたし、ぼくは彼らのポップ調のロックも好きだってことだね。彼らはイギリスではビッグネームで、彼らにはいい曲がたくさんあるし、演奏を聴いてもらえればわかると思うけれど、いい音を出す本当にいかしたバンドだと思うよ。それに、オーディオテクニカのマイクを使っていれば、彼らが文句を言ってくるようなことはないしね(笑)。——しばらくつき合いが切れていたんだけれど、6、7年前からまた彼らの世話をするようになって、今回もその縁で来たってわけさ。

Q:実は、つい先ほどまで、あなたがいらっしゃってるということを知らなかったんです。アンドリューW.K.のFOHエンジニア、デビット・ニコルス氏から、あなたご本人がいらっしゃってると聞いて、慌ててお話をお願いしたわけですが。
A:HUGHES氏
彼は、ぼくが一から教えて育てた一人で、ぼくが彼の教師だというのは間違いないけれど、彼も本当にいいエンジニアになって、今ではぼくよりうまいぐらいだよ(笑)。
生徒が教師を追い越すというのは、悪いことじゃないと思うけれどね。

素敵なお話でした。お忙しい中、ありがとうございました。(T)

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