audio-technica
HOME イベント・ニュース 業務用音響機器
Enent/News イベントレポート Back
ビッグ・ミック・ヒューズ
 

世界有数のモンスターバンド、メタリカ。そのライブサウンドを司るのが、言わずとしれたSRエンジニアのカリスマ、ビッグ・ミック・ヒューズ氏である。 SUMMER SONIC 06の舞台でも完全無欠なエンジニアリングを披露し、詰めかけたファンの度肝を抜いた彼が、メタリカとのかかわり、エンジニアリングのあるべき姿について大いに語ってくれた。

エンジニアの道へ進んだきっかけとその哲学

— どのようにしてこの仕事を始められたのですか?

ビッグ・ミック・ヒューズ〔以下、B〕:  私は学校にいるときから音に関心を持っていた。学校の演劇で天井からマイクがぶら下がっているとき「オレがさばくよ」というタイプだった。その後、電子工学を勉強して大学へ行ったのだが、そのときにバンドをやっている友達がいて手伝っていたんだ。
  最初に手伝ったのはジューダス・プリーストというバンド。そのバンドのベースがブルーノ・ステイプンヒルで、ボブ・ディランのアルバムからジューダス・プリーストという名前を実際に思いついた人物。私は彼らのために機材を運んだりして手伝っていたが、もちろん私の電気の知識が増えるにつれて、アンプを直したり、ライトをつくようにしたり、音をちゃんと出せたりするようになったので、私はこういったバンドでとても重宝されるようになり、だんだんと欠かせない存在になっていった。
  しかし、私はすぐにフルタイムで普通の仕事を始めるようになったんだ。電気技師として英国製鉄公社で普通に働いていた。機械の工場で電気技師として働いていくつもりだったのだが、ご存じの通り英国製鉄公社は倒産して私は仕事を失った。
ちなみに、信じられないような話だが、メタリカのモニター・エンジニアであるポール・オーウェンは、16歳のときに私と同じ業界の研修を受けていたそうだ。私は電気で、ポールが機械の溶接と製造をやっていた。

 

— それがあなたたちの出会いだったのですね?

B:  いや、そのときはまだポールのことを知らなかったよ。その何年か後にツアーバスで話していたとき……「そのころは何をしていたんだ、ポール?」と聞いたら彼は「あのトレーニングスクールに行ってたんだ」と答えたんだ。
ちなみに私たちは同じ年齢で、48歳だ。「私もあのトレーニングスクールには2年通っていた」と言い、同じ時期にそこにいたということが分かったんだよ。

— もし英国製鉄が倒産していなくて現在も続いていたら?

B:  そこで仕事を続けて、バンドなんかに振り回されずに済んだかもしれないね。まぁ、ほんの趣味としてやっていたかもしれないが。

— それが今や、「ビッグ・ミックがこうしていている」「ビッグ・ミックがああしている」という話を頻繁に聞くほどの存在です。

ビッグ・ミック・ヒューズ
ビッグ・ミック・ヒューズ

(左)モニター・エンジニア/ポール・オーウェン氏

 

B:  思うに……私は、高価なものから安いものまで何でも試すチャンスがあった。予算があまりない小さなバンドと仕事をするなら、かき集められるもので解決しなければならない。私はそういった場合に能力を発揮でき、逆に予算が潤沢にあるのであれば「これも試してみよう」「あれも試してみよう」といった具合に臨んできた。そして、メタリカが現在置かれている立場ゆえに、多くのメーカーが援助し、関係を持ちたいと考えているので、さらにいろいろな違ったことを試すことができる。普段は考え付かないようなことをね。
  例えば、私はオーディオテクニカからAE2500のプロトタイプを渡されていて、これを使ってみたいと考えていた。最初、ドラムのキックに試してみた後、すぐにそれをギターに立ててみて、とてもうまくいくことを発見した。私はそのことを会う人みんなに伝えたが、それは私がそれを試すことができる贅沢があったからにほかならない。「私はこうしている」と私が言ったことを、みんなが引用している限り、私はそういったことを試す使命があると考える。
  私たちは数多くのライブをこなしてきた。だれかが前回のライブのときに数えたようなんだが、メタリカはこれまで 1,580回のライブを行っていて、私はそのうちの1,540回をやっているそうだ。

— ということは、あなたの参加していないライブはたった40回ということですね。

B:  これだけやれば、試せることは全部やってきたと思う。
私は、自分の技術を訓練する必要があった。数多くのマイクポジションと選択、そしてそういった姿勢が、私が聴いたものに対して「もっと良くなるはずだ」という信念を支えてきた。もっと良くする方法が何かあるはずなんだ。
私は使用方法ということについて考えてきた。多くの人は通常の方法に執着するが、私は革新的な方法を探している。私はそういった方法を推し進めたいんだ。

 

PAGE TOPへ

HOME イベント・ニュース 業務用音響機器