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 4月4日土曜日、幕張メッセ9・10・11ホール。13時の開場を待ちきれない様子の参加者たちの行列が会場を取り巻いている。日本で開催されている音楽フェスはいわゆるロック系のものがほとんどで、それだけに通常は来場者の服装といえばTシャツにスニーカーが定番。だが、R&B/ヒップホップ/レゲエをフィーチャーし、「ロック・フェスの延長線上」であると同時に「クラブの延長線上」としての意味合いも併せ持っているこのSpringrooveでは、特に女性客はハイヒールやブーツ、ワンピースなどに身を包み、ファッション面でもその高揚感を体現しているのが印象的だ。
 幕張メッセの9・10・11ホールを使用した東京会場。昨年同様、メイン・ホールの2つのステージ=「RED STAGE」「BLUE STAGE」に交互にアーティストが登場するタイム・テーブルになっている。両ステージのスタンディング・エリアと飲食コーナーを隔てて設置された第3のステージ=「GREEN STAGE」は、この日は「GREEN & RAMP DJ STAGE」として、DJアクトに加えスケートボードやBMXのパフォーマンスなども含めた意欲的なコラボレーションが展開されている。そして……。
 その歌もダンスも含め、まさに圧巻と言うしかないヘッドライン・アクトを披露したのはTLCのT-Boz & Chilli。日本の公式サイトで「ファンのリクエストによってこの日のセットリストを決める」という試みもあっただけに、まさに彼女たちのオールキャリア・ベストのような内容になっていたのだが、特筆すべきはやはり、まさかの「3人でのTLCのアクト」だろう。たとえば冒頭の“Ain't 2 Proud 2 Beg”。大型ヴィジョンに映し出されるリアルタイムのライヴ映像と、同じ曲をかつて生前のLeft Eyeが歌っていた時の映像を細かくスイッチングし、しかもLeft Eyeのヴォーカル・パートの音声も同期させることで、オーディエンスはあたかもLeft Eyeが同じステージに立っているような感覚になる……という大仕掛けでもって、見事に3人でのTLCのステージを実現してみせたのだ。幕張メッセの巨大な空間は、フェスの祝祭的な高揚感と同時に、戦慄にも似た空気で支配されていった。
 もう1つのメイン・ステージ=BLUE STAGEのトリを務めたAKONも素晴らしかった。ロックもR&Bもヒップホップもボーダレスに取り込んだトラックと、それを無限大に増幅するAKONの攻撃的なステージング!最後、“Right Now[Na Na Na]”ではフロアにダイヴしたり、フェンスに昇って激しくオーディエンスを煽りまくったり……と、この日最高潮の狂騒感を演出していた。JOHN LEGENDはコーラス隊にブラス・セクションまで導入し、R&Bはもちろんジャズ、ソウルなどアメリカのブラック・ミュージック・ヒストリーを40分に凝縮したような豊潤な音楽を響かせていたし、UKガラージ/2ステップ界のスーパースター=CRAIG DAVIDはファンキーの極みのような“What’s Your Flava?”からメロウな歌モノの“Rise & Fall”、そして速射砲のような超絶ライムさばきまで自由自在に駆使して満場のフロアをアゲまくる。
 T-PAINはもはや自分たちの持ち曲となった観のあるCHRIS BROWNの必殺ナンバー“Kiss Kiss”はもちろん、流麗なピアノ弾き語りから寸劇チックなダンスまで含めて、サービス精神の塊のようなアクトを見せつけていたし、トップバッター=Shontelleは妖艶かつエッジの利いたヴォーカリゼーションでもって最高の幕開けを飾っていた。今やレゲエ・クイーンの呼び声高いPUSHIM、NYアポロ・シアターのステージを踏んだ経験を持つR&Bの若き精鋭=清水翔太、20歳にしてその歌声にはカリスマ・シンガーとしての風格まで漂う加藤ミリヤなど、邦楽勢も実力派揃いのラインナップで、耳の肥えたオーディエンスたちを十二分に魅了していた。
 そんな中、ひときわアグレッシヴな歌とダンスを展開していたのが、Shontelleに続きBLUE STAGEのトップバッターとしてオン・ステージしたBoAだった。DJ UPPERCUTの操るトラックをバックに、1曲目“LOSE YOUR MIND”から飛び出すエモーショナルなシャウト!続く“Eat You Up”の実にキレのいい英語詞のヴォーカルがオーディエンスを震わせ、シャープなボディ・アクションでフロアを魅了する。先日アメリカ・デビューも果たした彼女の歌声やアクションの1つ1つが、シンガーとして/表現者としてよりスケール・アップしたことを存分にアピールしている。そんな彼女の手元で輝いているのは、audio-technicaのワイヤレスマイク AEW-T6100 の特注品:クロム・メッキ・ヴァージョン。audio-technicaの企業CMアーティストとしてフィーチャーされているBoAだが、今回のアメリカ進出にあたってもBoAとaudio-technicaはマイクのエンドースを通してがっちりタッグを組んでいる。「どうですか? 楽しいですか?」と熱いフロアに呼びかけながら、“I Did It For Love”“Look Who's Talking”と曲を畳み掛けていくパワフルさも、ヒット・シングル“メリクリ”での優しくハートフルな歌声も、AEW-T6100 が幕張メッセの広い空間の隅々までヴィヴィッドに伝えている。持ち時間こそ短かったものの、BoAの魅力を完全発揮したステージだった。
 そして、同じくaudio-technicaのワイヤレスマイク AEW-T3300 を手に、BLUE STAGEのオーディエンスを魅了してみせたのがJUJU。黒のワンピースに身を包み、頭に白い大きな花をあしらい、マイクはスワロフスキーのクリスタルでデコレーションを施したブラック・クリスタル・ヴァージョン……という華やかな佇まいに、フロアからも「かわいい!」の声が次々に上がる。が、ひとたびJUJUが華奢な身体から“素直になれたら”などの艶やかなで色鮮やかな歌を紡ぎ出すと、その歌声は一気にその場の空気を塗り替える。しかも、その歌には「熱唱」とか「絞り出す」という感じは皆無で、あたかも歌そのものに翼が生えて空を翔るような印象を与えるものだ。そんなハイ・クオリティな歌の化身っぷりと、「一緒に歌ってくれます?」「超楽しくなってきた!」という気さくなMCとのギャップも楽しい。そして最後に、「恋人でも、旦那さんでも、お母さんでも、子供でも、大切な人を思いながら聴いてほしい曲です」と言って歌い始めたのは、名曲“やさしさで溢れるように”。AEW-T3300 を通して広がったJUJUの声が、メッセに集ったすべての人をあたたかく包み込んでいった。
 日本の音楽マーケットを席巻した一時期のR&B/ヒップホップ・ブームは収束したが、そういったブームやトレンドといった一過性の熱狂としてではなく、R&Bというスタイルがすでに日本の音楽リスナーの中にごく自然に息づいている……そんな手応えを、今年のSpringroove幕張会場の熱気からも十分に感じることができた。
 
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