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—BOOM BOOM SATELLITES アーティスト・インタビュー—
ABOUT THE ARTIST

 




g&vo川島道行氏



プログラミング&bass中野雅之氏

“AE3000もナチュラルで、小型なのでセッティングも楽ですし、オールマイティに使えるマイクですね”

☆生のステージは今日初めてお聴きしたのですが、とてもパワフルなステージで、圧倒されるようでした。一般に、打ち込み系の音楽の場合、もっと軽くてポップなものという印象があるのですが、お二人のステージを拝見すると、そんな印象は吹き飛んでしまいますね。そのへん、作り手としては、どんなお考えでやってらっしゃるのでしょうか?
中野〔以下、N〕:ぼくらにとっては、コンピューターとかソフトウェアも、ギターを練習するように鍛練してゆくと、感情も意思もきちんと入ってゆく楽器なので、ぼくの場合、そういったハードウェアを意思をダイレクトに伝えられるような楽器にしたいという思いが、子供のころからずっとあったんです。それで、今はこの形になっているけれども、コンピューターを楽器にするということについては、これからもさらに極めてゆきたいという気持があります。

☆一方で、中野さんも川島さんも、かなり幼い頃から普通の楽器にも親しんでこられたとお聞きしていますが。
N:そもそも、音楽が好きだというところからの出発であるわけだから、これはギターだからとか、これはシンセサイザーだからとか、これはハードウェアシークエンサーだからというような考えはあまりなくて、さわると楽しいし、すごく単純な、子供っぽいともいえそうなところから始めたわけで、今もその気持は忘れないようにしてるんです。

☆実際のステージを拝見していても、どこからどこまでが普通の楽器で、どこからがコンピューターの音なのかということがわからないほど、サウンドが一体化していますし、と同時に、とても高いレベルでコントロールされ、使いこなされているという印象を受けました。
N:それは、今日ギターを始めて明日にはうまくなっているということがないように、やっぱり時間をかけて組み上げてゆくものだから、今日、ぼくたちのライブを見て同じことをやってみたいと思う人がいたとしても、やっぱり、明日すぐにできることではないわけですね。ぼくらのように10年以上やっていても、まだまだ詰めていける余地もあるし、もっと新しいスタイルも存在するだろうと感じています。

 


ドラム全景


AE4100

   


AT4047/SV

 
 

☆ところで、お二人のことを考えると、最近までロンドンにお住まいで、向こうを拠点にして活動されていた、つまり、生身で異文化を感じ、経験してこられたということが、お作りになる曲にも反映されているのだろうと思うのですが、それは、ご自分ではどんな形で出ていると思われますか?
N:ロンドンには4年ぐらいいたことになりますね。それ以前にも、ツアーをしたり、CDのプロモーションのためにアメリカやヨーロッパを長期間回ったりということもしていて、ロンドンにスタジオも構えていたので、日本とか自分というものを、かなり引いて見る時間が長かったのはたしかです。その上で、自分にとってベーシックな部分をどこに求めるかとか、自分が作ったものをどこから発信してゆくのかという気持が強まってきて、つまり、ちょっと踵が浮いたような感じもあったので、もう一度足場を固めたくなってきたというのか、日本から壁のない広がり方をしてゆくような強い音楽を、この土地で作ってみたいと強く思うようになって……それをメッセージといっていいかどうかはわからないけれども、“ここから始まる”ということに意味があると思っています。

☆リリックは、主に川島さんがお書きになっているのですね?

川島〔以下、K〕:そうですね。今日のように日本でやる場合でも、海外でやる場合でも、その活動の壁のなさというのか、ぼくたちの活動の姿勢自体が一つのメッセージになっているんじゃないかなという気はします。歌詞とかにしても、海外で通じて、日本でも人の気持を揺り動かすことができれば、ということを当然思っていて、ビートもメロディーも含めて、複合的にその目的に向かって進んで行けたらと思っています。
N:ポップスというのは風俗でもあるから、すごくドメスティックな、日本独特の風俗を面白いと思って、輸出して、輸入してというやり方もあれば、もうちょっとグローバルな視点で、どこにでも共通語として通用するような音楽というものも間違いなく存在しうるわけで、ぼくたちはそれをやろうとしている、それを選択しているということですね。

☆わかりました。どうもありがとうございます。ところで、お二人には以前から私どもオーディオテクニカのマイクをお使いいただいていますので、この機会に、ぜひマイクについてのご感想もお聞きしておきたいと思います。まず、最初にオーディオテクニカのマイクをお使いいただいたのは、いつ頃だったのでしょうか?
N:98年ぐらいにロンドンにスタジオを作ったときに、メインにしたコンデンサーマイクがオーディオテクニカだったんです。たしか、AT4060だったかな。

☆真空管を使っている、いわゆるチューブマイクですね?

N:そうです。あれをボーカル用のメインに使っていて、最近、自分たちはドラムも録り出しているんですが、それも、基本的な部分はほとんどがオーディオテクニカのマイクです。印象としては、ナチュラルでクセがなくて、しっかりした音が録れるので、後でミックスするのもスムーズにできるということもあって、タム類やキックドラムのマイクは、ほぼオーディオテクニカになってますね。

☆AE3000という、コンパクトなコンデンサーマイクもお使いいただいたことがあると思いますが。
N:はい。あれもナチュラルで、小型なのでセッティングも楽ですし、スネアの裏に使うとか、かなりオールマイティに使えるマイクですね。ただ、一番気に入ってるのは何かというと、ATM25というダイナミックのマイクで、ドラムにはあれが欠かせなくなっています。

☆今回のステージでは、キックにはATM25に代わるような、AE2500という新しいマイクをお使いいただきましたが、あれはどうでしたでしょうか。
N:あれはレコーディングで使ってみたいなと思っているんですが、今日もよく聴いてはいません。ダイナミックとコンデンサーの2つのユニットが使ってあるので、多分、お互いを補完するような音が出るのだろうなとか、マイクを2本立てるよりは位相の点でもいいんでしょうし、すごく興味はあるんですが、実際にライブの出音を聴く機会というのはなかなかありませんから。今回は、2つのユニットの内ダイナミックの方だけを使ったらしいんですけれども、印象はとてもよかったですよ。

☆AE2500は、ダイナミックの特徴であるコリッとしたところと、超低域から高域までを拾えるコンデンサーのよさを兼ね備えていますので、ドラムのチューニングさえしっかりしていれば、EQをほとんどかけなくても、ミックスのパーセンテージだけでしっかり味つけができるんです。よろしければ、これからもどうぞお使いになってみてください。
N:あれにはすごく興味がありますので、ぜひそうしたいですね。

☆今日、ギターアンプにお使いいただいたのはAT4047/SVというモデルだったのですが、あれはいかがでしたでしょうか?
K:あれは、以前にお借りしたことがありましたね。
N:オーバートップに使ってみたり、いろいろと試してみましたが、あれもやっぱりナチュラルで、総じてテクニカのマイクというのは、コンデンサーはフラットな印象というのか、あんまり過度な味つけがない感じで、素直な音が録れるところが魅力ですよね。ただ、今日、ギターアンプの前に立ってみた印象では、もっとワイドレンジな感じなのかと思っていたのに、意外にパンチが出てくるというのか、ギターに特有の持続音とかをカッコイイ音で拾っているという感じがあったので、これまでの定番というとシュアーのSM57だと思いますが、これもアリだなという感じがしましたね。

☆AT4047/SVは、40シリーズのサイドアドレスタイプのマイクの中でも、トランスを入れたマイクのような味つけというか、聴感上、中域に締まりがあるように聴こえますので、ギターには非常にいいという評価をいただいています。
N:たしかに、そんな感じですね。中域がいい感じに押し出しよく出てくるのが、ライブをやっていても感じられました。

☆ありがとうございます。もう一度、お二人の活動そのものについてお聞きしたいのですが、お二人はアンダーワールドと一緒にツアーをされていますので、そうした体験の中で、特に印象深かったことをお聞かせいただけるでしょうか?
N:それは数えきれないほどいろいろあって(笑)、本当にドサ回りのようなことから、アンダーワールドのような大物のアーティストのオープニングアクトとして回ったりとかもしてますから、日本のマーケットの中だけで何かやろうとしているときには絶対に体験することができない貴重なできごとがあったことは事実で、それについて話せば時間がいくらあっても足りないだろうと思います。ただ、それは本当にぼくらの身になっているというのか、それがなかったら今のぼくたちもないといっていいほど、血になって骨になっていると思います。

☆今日のライブの盛り上がりを見ると、ファンは「アップルシード」の次のアルバムを強く待ち望んでいるように感じましたが、何か、ファンの方たちへのメッセージがあればお聞かせください。
N:今レコーディング中ですので、ぼくらとしても一日も早くファンの人たちに届けたい新しいものがありますし、この夏のフェスティバルへの出演が一段落したら、急いで作ろうと思っています。どうか、楽しみにしていてください。

☆われわれも期待しています。今日は、どうもありがとうございました。
[2004年8月8日 幕張メッセにて]


PROFILE

BOOM BOOM SATELLITES ブンブンサテライツ
g&voの川島道行とプログラミング&bassの中野雅之の二人のユニット。90年代初頭の東京のクラブシーンの中で活動を始めたが、90年代後半からは海外で注目され、ヨーロッパ各地のビッグイベントにも出演。99年1月に海外リリースされた初のフルアルバム「Out Loud」(日本盤のリリースは98年)は「Melody Maker」をはじめとする海外の音楽専門誌で絶賛され、彼らへの評価を不動のものにした。2004年までの約4年間、ロンドンを拠点に活動し、アンダーワールドのツアーにもオープニングアクトとして参加した。ブレイクビートを駆使し、生楽器の演奏とエレクトロニクスを絶妙にブレンドした彼らのサウンドは強烈なパワーを秘めており、2004年春に公開されて話題になったアニメーション「APPLESEED」のサウンドトラックにも主題歌を含む5曲を提供するなど、多彩な活躍を見せている。


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