40シリーズラインアップ

40シリーズすべての開発に携わり、オーディオテクニカで最も多くの特許を取得したパテントホルダーでもある秋野 裕が40シリーズに投入された技術とその開発に至る経緯を語った。

株式会社オーディオテクニカ
技術部 研究開発室 秋野裕

25歳でオーディオテクニカに入社。40シリーズ全般の開発を担当。最近では、当社初のリボンマイクの開発も手掛ける。話をすると、本当にマイクロホンのことが好きなことがわかる。「マイクロホンを設計することが私の夢であり、情熱であり、生涯の仕事です。」と語っているほど。オーディオテクニカでは、マイクロホンの代名詞となっている。


―― 40シリーズというとAT4033が広く知られていますが、それが第1号機ですか?

秋野:その前にスティック型のAT4049、AT4051、AT4053が、私が入社する前からありましたね。オーディオテクニカには25歳で入社しまして、最初に所属したのはヘッドホンの製造部門でした。そこでヘッドホン・ユニットの不良対策を担当したのですが、わからないことが多かったので日本音響学会や静電気学会に入ったんです。ヘッドホンやマイクロホンの教科書って少ないし、本を見ても一般的なことや波動方程式みたいなことしか書いていないので自分で勉強するしかないと思ったんですね。

―― 入社当初は、ヘッドホンの担当だったんですね。

秋野:ええ。その仕事や学会を通して、エレクトレットの原理などを勉強しました。マイクに関しては、ようやくダイナミック型のユニットの内製が始まったくらいの時期で、コンデンサー型はまだ製造設備も充分ではなかった。それなのに、求められるスペックだけは超一流でね(笑)。それに合わせて作ろうとしてもなかなか作れないんですよ。それで、設計部に文句を言っていたら、「それじゃあ、お前がやれ」みたいな感じで、マイク設計も担当するようになったんだね(笑)。

―― マイクとして最初に手掛けた製品は何ですか。

秋野:最初に作ったのは、ガンマイクATM57でした。


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