All about ARTIST ELITE 5000 audio-technica
開発ストーリー 現場リポート エンジニアインタビュー ラインアップ Support Top[Pro Audio] Home
「ARTIST ELITE5000シリーズ」の開発背景
製品化プロセスと各製品の特性
実績評価
3.エンジニアインタビュー

実績評価

Case 1 Concert Live

 会場は、RF環境がかなり混雑状態にあるシカゴでした。このイベントのために私たちは8チャンネル分の「ARTIST ELITE 5000シリーズ」ワイヤレスのラックを組み立てました。加えて、私たちが開発した新しいアンテナ・ディストリビューション・システムとLPDAアンテナを使用しました。
 このイベントのリハーサル中、セリーヌ・ディオンとジョッシュ・グローバンとのデュエットで最も効果的なテストができました。2人の超越した力強い声は、あらゆるマイクのダイナミックスをもテストできるでしょう。セリーヌはその時、現行モデルで最高のワイヤレス・マイクと評されたシステムを使用していました。ジョッシュのエンジニアは新しいものが大好きで、「ARTIST ELITE 5000シリーズ」を試すことに同意してくれました。私たちは完璧なセットアップで臨み、1時間以上に渡るリハーサルの間、「ARTIST ELITE 5000シリーズ」と他社のシステムとを会場のいろんな場所で聴き比べることができました。リハーサルが終わる頃には私たちが生み出した新システムが、目指した最高音質というゴールに達したと思いました。何の問題もなく信じられないほどのダイナミック・レンジを操る「ARTIST ELITE 5000シリーズ」の可能性、RF性能もまた素晴らしく、セットアップの素早さに至るまで非常に満足のいく結果で、それは同時に量産の調整を始める時期に来ていることを意味していました。

Case 2 AES show in San Francisco

 その後、サンフランシスコで行なわれたAESショーで新システムを発表しました。会場に訪れたSRエンジニアの多くは、これまで当社のワイヤード・マイクを何年にも渡って使い続けていたもののワイヤレスを試したことがありませんでした。彼らに新しいシステムの性能をツアーで実際に体験してもらうべく、最初の生産ロットの調整を開始しました。
 最初のチャンスは、No Doubtのモニター・エンジニアのジョン・カーンズから届きました。彼はヴォーカリストに使用するマイクを探していて、新しいシステムを試してみたいと申し出てくれたのです。彼は「ARTIST ELITE 5000シリーズ」と、市場でメジャーな他社のワイヤレスとをすべて聴き比べて決めたと言います。結果、「ARTIST ELITE 5000シリーズ」に「AEW-T6100」トランスミッターを使用したシステムが、2002年末以降のグエン・ステファニーのスタンダード・マイクとなったわけです。

Case 3 Grammy Award

 2003年、「ARTIST ELITE 5000シリーズ」ワイヤレス・システムはロックの殿堂、ニューヨークでの加盟式典、第45回グラミー賞、そしてVH1ディーヴァ・コンサートで使用され、その間にもコールドプレイ、シェリル・クロウ、ジョン・メイヤー、ジェイムス・テイラー、 ブルース・スプリングスティーン、スティーヴン・タイラー、ジュエル、スティービー・ワンダー など多くのアーティストに使用されることが決まりました。
 グラミー賞の放送エンジニアであり、自身もグラミー受賞歴を持つジョン・ハリスは、第45回グラミー賞の後に次のようなコメントを寄せてくれました。
 「『AE5400』ワイヤード・マイクは、5年前に古い予備マイクの代わりにヴォーカルに使い始めてから顕著な成功を収めてきたし、それ以来、使える用途にはすべて使用してきた。『AE5400』と同じカプセルを持つ『ARTIST ELITE 5000シリーズ』は、好きなカプセルを安定したRFシステムで使用できる画期的なワイヤレス・システムだよ。今でも『AE5400』ワイヤード・マイクをヴォーカルのバックアップ用にスタンバイさせているが、これはオーディオで一貫性を達成できる1つの方法として私の仕事を楽にしてくれる。『5000シリーズ』はワイヤレス・テクノロジーを大きく前進させたと思う。より良い音質で、オーディオ・コミュニティを通じてより高い信頼を得たと言えるだろう」
 グラミー賞のような大きなショーでは、すべてのワイヤレス・システムがその専門家によってコーディネートされます。ワイヤレス・マイクはサウンド・エンジニアの二次的な仕事とするには複雑過ぎて、また担う役割も重要過ぎます。時にその専門家の意見は最も重要になります。彼らはオンエアーの間中、自身の評判を左右するかもしれないリスクと戦っているわけですから、もし彼らがシステムの性能に対して少しでも懸念を抱くなら、単純に使うことを拒否します。こうした専門家たちの声は貴重であり、システムが使用される現場の規模によってはRFプラットフォームをアップグレードする必要があるかどうかの答えを導いてくれます。そんな専門家の1人で、ニューヨークの「ワイヤレス・ファースト」の社長でもあるケヴィン・スタンフォードは、「ARTIST ELITE 5000シリーズ」を初めて試した際こう言いました。
 「こんなワイヤレス・システムが欲しい、というエンジニアたちのリクエストに私は動かされているし、それを提供するのが私の仕事だ。今年のグラミー賞で新しい『ARTIST ELITE 5000シリーズ』を試すチャンスがあり、音質だけではなく、私が過去に指摘したことを盛り込んでくれている事実にとても感心した。現場の声を吸い上げてくれるメーカーはとても素晴らしい。私の仕事は99%がやり直しのきかない生放送だが、そんな中で『5000シリーズ』は安心して使えるとても安定したワイヤレス・マイクだよ」
 こうしてニューヨークでも華々しいデビューを飾った「ARTIST ELITE 5000シリーズ」は、瞬く間に知られ認められ広まって、大規模な全米ツアーから多くの声がかかりました。以来「ARTIST ELITE 5000シリーズ」は、グラミー賞を始めとする数々の大イベントでのスタンダード・マイクとなっています。

Case 4 the Presidential election & Olympic in Athens

 2004年。これまでで最も大きな2つのイベントが「ARTIST ELITE 5000シリーズ」に到来しました。「アテネ・オリンピック」とアメリカ大統領候補討論会です。ジョージ・W・ブッシュとジョン・ケリーが使用するワイヤレス・システムに選ばれたことは大変な栄誉です。室内の温度でさえ両陣営で交渉され契約によって決められる討論会で、これだけスピーディーに採用が決まったのも異例のことです。2回に渡り行なわれた討論会で「ARTIST ELITE 5000シリーズ」は完璧にその役割を果たしました。
 「オーディオテクニカ」は長年に渡り、夏季そして冬季のオリンピックにワイヤード・マイクを供給し続けてきました。アテネ大会では、40チャンネル以上のワイヤレスが必要とされる開会式と閉会式に新システムを供給するよう依頼されました。このため、担当者は大会の1年前からアテネに何回も赴き、システムのオペレーションを検証し、また周波数プランを立てるといった任務が要求されました。準備に1年以上費やした後、私たちはワイヤレス・システムと技術者を日本から、そしてヨーロッパから技術サポートを送り込みました。こうして「ARTIST ELITE 5000シリーズ」ワイヤレスは、恐らくどこよりもRF環境が厳しい状況下での重要任務を何の問題もなく果たすことができました。

←BACK
Top Page | 開発ストーリー | 現場リポート | エンジニアインタビュー | ラインアップ
 
↑UP