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SPORTS FIELD + audio-technica
2006 TORINO
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競技一覧
生中継されたカーリング日本女子代表チームの活躍をご覧になったかたも多いと思います。試合中の選手の声は、5000シリーズワイヤレスシステムでお届けしました。世界を沸かせたカーリング会場でのワイヤレスマイクのサポート状況を中心に報告します。
カーリング(その1)
カーリング競技はトリノ市内からクルマで1時間、高速道路を使うと40分程度の場所にあるPineroloと言う町に新設されたPalaghiaccio競技場で行なわれました。晴れた日にはアルプス方面の山並みが美しく見えます。
Pinerolo Palaghiaccio外観
Pinerolo Palaghiaccio外観
カーリング会場内全景
カーリング会場内全景
機材の段ボールが積まれた当社の倉庫
機材の段ボールが積まれた当社の倉庫
美しいアルプス方面の山並み
美しいアルプス方面の山並み
ここではワイヤレスマイクを選手全員に装着し、試合中のかけ声やストーンが滑る音などを収音する計画で、最大40チャンネルを同時に使用することになり、ワイヤレスシステムにとってとても難しい課題でした。また4試合が同時に進行するため選手は会場全体に広がり、送信機と受信アンテナの距離が極端に近いものと遠いものが混在する状況になり、受信機には混信に強い性能が求められました。更に氷上競技のため気温が低く、送信機に使用する電池の寿命も気になります。その他さまざまな厳しい条件が課せられました。このためトリノ入りしてからほとんどの日数をカーリング会場で過ごし、機材の持ち込みから設置調整を行ない本番にのぞみました。5000シリーズワイヤレスシステムのうち受信機は“AEW-R5200”、送信機は“AEW-T1000”、マイクロホンは“AT899”を使用しました。
受信機担当 ATH-PRO700
受信機担当"ATH-PRO700"モニター中
選手の腰に付けられた AEW-T1000
選手の腰に付けられた"AEW-T1000" 
競技本番に先立ち、40チャンネルが使えるだけ周波数のアキが実際にあるかどうかを調べるため、開催前年の11月から12月にかけて完成間近の競技場で調査を行ないました。その結果によって決めたチャンネルプランをもとに周波数の使用許可を申請しました。

受信用アンテナの設置場所も12月の調査時に決めさせてもらっていましたが、いざ現場入りしてみるとそこには設置できないことがわかりました。アンテナの設置場所をどこにするかはワイヤレスシステムを安定して使用するためにとても大切なことです。残る設置可能な場所は競技場内に一カ所しかありませんでしたが、アンテナと送信機が極端に近づく可能性があり、より条件は厳しくなりました。事前に準備していても、本番が近づくと何が起こるかわからない、それが世界的なスポーツイベントなのかも知れません。

アンテナ設置場所の条件が厳しかったため、慎重に動作試験を行ないながら良い条件を探り、何とか設置を完了して試合の日を迎えました。選手たちに送信機を着けてもらったときに条件がどのように変わるのか、また、現地で調達している電池が氷上の寒さに耐えられるかどうかなど、不安な部分がたくさんありました。しかし始まってみると、ワイヤレスシステムとしてのパフォーマンスは予想以上に高く確保されて安定していました。この時点でようやくこの大舞台を無事にのりきる事に自信が持てました。
客席のベンチに送信機
客席のベンチに送信機を並べて いよいよ同時40チャンネルに挑戦
アンテナ設置
アンテナ設置
アンテナの設置状況
アンテナの設置状況
アンテナ最終形
アンテナ最終形
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