株式会社オーディオテクニカ

株式会社オーディオテクニカ

MESSAGE

2022年4月、オーディオテクニカは創業 60 周年を迎えました。
当社は、フォノ・カートリッジの製造・販売からスタートし、その後、振動を電気信号に変えるトランスデューサー(変換器)メーカーとして、ヘッドホンやマイクロホンなど様々な音響製品へとカテゴリーを広げて参りました。私たちの製品は、世界中で数々の音楽祭やスポーツイベントをサポートし、多くのエンジニアやアーティストに愛され、多様なビジネスシーンでのコミュニケーションを支えております。

数々の音響機器を世に送り出してきた、当社の変わらない想い。それが人間の感性・人間らしさこそが豊かさの根源であるとする、独自の「アナログ」観です。どんなに時代や環境が移り変わろうとも、人間中心の考え方を持ち続けることで、ニーズに応じた多様な音体験を創造していくことができると私たちは信じております。

昨年は、そのような当社の想いを体験いただける様々な取り組みを展開致しました。11月に3日間、3会場で開催した「アナログ」にまつわるモノ・コトを集めた記念イベント『Analog Market』では、沢山のお客様にご来場いただきました。また、60周年記念モデルとして、これまで継承してきた伝統と培ってきたノウハウを結集した5つの製品を発売し、大変ご好評をいただきました。中でも、40年ぶりに復刻した「サウンドバーガー(Sound Burger)」は、当時を知るお客様だけでなく、アナログに初めて触れる若い世代の方にも人気となり、話題になりました。

さらに、世界初となる軟骨伝導ヘッドホン『ATH-CC500BT』や、独自のビームフォーミング技術(PAT)を採用したコンパクトな天井用アレイマイクロホン『ATND1061DAN』といった、画期的な製品も発売しております。ほかにも、小型・軽量ボディにより自然なアンビエンス収音が手軽に行えるイマーシブマイク『BP3600』が、モータースポーツの世界選手権「MotoGP」や業務用機器の展示会などで高い評価を受けております。

今後、市場の変化はより加速し、技術の進歩もますます早くなるでしょう。世の中では新しい商品、新しいビジネスが次々と誕生しています。私たちは、未来を予測することはできませんが、自分たちの努力によって、未来を創り出すことはできると信じております。どんな時にも良い音、良い音楽のそばにはオーディオテクニカの製品がある。そのようなブランドを目指し、次の100年をお客様と一緒に迎えられるよう企業努力を継続して参ります。


2023年4月

代表取締役社長
松下和雄