株式会社オーディオテクニカ

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2024.01.19

Creator of the Month – Dami Ayeni

Creator of the Month – Dami Ayeni

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<まず、DJをするようになった背景や、本格的に活動するようになったきっかけについて教えてください。>

アフリカに「子どもは村全体で育てる」ってことわざがあるんですけど、DJをやっていて、これって本当だなと思います。昔から、DJの奥の深さにすごく興味がありました。単に楽曲をチョイスして流しているだけじゃないんですね。そこには音楽と、そのサウンドの背後にある文化に対する情熱が根底に流れていると思うんです。

 私にとって、音楽は子どものころから身近な存在でした。教会ではいつも讃美歌を歌っていたし、ナイジェリアのラゴスで、よくイベントやライブコンサートに行っていました。当時すでに活躍していたDJたちへのあこがれもありましたね。

 DJとしての私の活動の始まりは、2021年6月ごろ。当時、DJをやっていた友達と話していて、私もやろうかなと思ったんです。それがきっかけで、いろんなサウンドを聞いて、自分や私のリスナーの感情を掻き立てるようなストーリー性のあるサウンドミックスづくりに没頭しました。私にとって、DJは音楽をプレイするという次元のものじゃなくて、聴衆の心に響く、サウンドを通じた物語を一つの体験として創り出すことなんです。

使用イメージ

DJとしてはDamztheDj(ダムズ・ザ・DJ)の名前で活動しています。
ラジオやポッドキャストは本名のDami(ダミ)でやっています。「ダムズ」って、DJネームとしてもけっこうイケてるなって思ったんです。

<ナイジェリア出身というルーツが音楽スタイルやラジオ番組の内容に、どうつながっていると思いますか。>

よく冗談で、ナイジェリアの血が私のスーパーパワーの秘密だって言うんですが(笑)、まんざら嘘でなくて、私のDJスタイルやラジオ番組のコンテンツ作りに大きく影響しています。

常に、祖国ナイジェリアがアイデアの源になっています。ラジオでは、アフリカ音楽の世界を深堀りしますからね。オーストラリアやニュージーランドで活躍する地元のアフリカ系アーティストにちなんだ曲をいろいろ取り上げたり、アフリカ大陸から発信されるリッチなサウンドに注目したりしています。アフロビート、ハイライフ、ジュジュ、フジ、アパラ、ダンスホール……アフリカを起源にする音楽なら、なんだってミックスしますよ。時には、私が子どもの頃によく聞いた曲を織り交ぜたりもします。

 DJはその自然な延長線上ですね。とにかく、あらゆるジャンルの楽曲を手掛けます。それに、私の音楽やエンターテインメントに対する情熱に、ラゴスで生まれ育った影響がしっかり表れていると思います。私のDNAにしっかり刻まれているんです。

<オーディオテクニカ製品がDJサウンドづくりにどう役立っていますか。また、DJ活動に欠かせないオーディオテクニカのアイテムはありますか。>

私のDJ歴は、オーディオテクニカのモニターヘッドホン『ATH-M20x』から始まりました。というのも、DJとしての活動を始めた時、最初に手にしたのがこれだったんです。店に行って「安くていいやつはない?」って聞いたのを覚えています。このヘッドホンは、値段が手ごろなだけじゃないんです。使ってみて、その耐久性に驚きました。今もずっと使い続けていますよ。

実際にATH-M20xは、2022年末にカナダでライブをした時も、しっかり活躍しましてくれました。行きの飛行機でムードを盛り上げるために音楽を聴いたり、もちろんライブ会場でステージに上った時にも使ったりしていましたよ。

<今までDJをやってきて、オーディオテクニカ製品の使い心地で気に入っていることがありますか。>

髪をアフロにしてパフォーマンスする時って、ヘッドホンを頭の上からかぶりたくないでしょ。そんな時にスイーベル付きのイヤーカップってすごく便利なんです。好きな方向へ回転できるから、アフロでもまったく問題なく使えます。
それに、ポータブルなのでライブにもさっと持っていけて、「機材が増えて荷物が重くなっちゃう」って心配もありません。
また、密閉型で非常にナチュラルなサウンドが聴けるので、ミキシングには理想的です。
ケーブルが片出しで、しかも十分な長さがあるところもいいですよね。移動範囲が広がって、ブースで踊ったり動き回ったりするのにとても便利です。

<DJやラジオ、ポッドキャストのホストをしながら、大学院で勉強をしていますが、どうやって両立しているのですか。>

実はつい最近、博士課程を無事に修了したんですよ。だから「博士号を持つDJ」って紹介してもらっても良いです(笑)。博士号(PhD)とDJを合わせて、「PhDJ」なんていいんじゃないかな。勉強中は、なかなか大変でした。研究と論文の執筆は、延々と続く孤独な作業なので、DJとポッドキャストがいい気分転換になりました。少しの間、学問の世界を離れてワクワクする時間でしたね。ポッドキャストを配信しているYarns and Vibesでは、長時間の収録なんかがあっても、一緒にホストをやっている仲間たちが支えてくれました。

みんな、私がポッドキャストとDJをこなしながら、しかも大学院にも通っていることに驚いています。でも、これを可能にしているのは何といっても、私を支えてくれるかけがえのないサポートネットワークなんです。私にとっての「村」は、家族であり、友達であり、私の創作活動を楽しんでくれる人たちです。ライブの出演依頼をくれる人、私のコンテンツをオンラインでシェアしてくれる人、いろいろですが、そうした人たちからの励ましが私の背中を押してくれます。そして一番大事なことは、これまでの営みやこれからの活動のすべての根底に、キリスト教の信徒である私のアイデンティティがあることです

<オーディオ&ミュージックコミュニティの、特に、同じような自己発見と音楽への情熱をめぐる活動を始めたいと思っている人たちにアドバイスはありますか。>

 一番肝心なことは、自分が「なぜ」やりたいのかをはっきりさせることかな。あとは思い切って飛び込むことだと思います。もちろん、時には落ち込む時もあるし、いわゆる自信喪失病に陥りそうになることもあると思います。でも、それらもすべて通るべき道なんだと思うことが大事。そして一番は、その成長の一歩一歩を楽しむことですね。

<今後の予定は?>

今、いろんなことを計画していますよ。これから、バージョン2.0や、その他いろんな活動が始動しますから、ぜひ注目してください。
期待してね!