Danteの利点
■高音質で多チャンネル
高音質なデジタルオーディオ信号をリアルタイムに多チャンネルで伝送可能。
■ネットワーク対応
機器間をイーサネットケーブルで接続することで、音声データをコンピュータネットワーク経由で送受信可能。
■柔軟な管理
すべての接続をソフトウェアで管理するため、設定変更時に配線を変える必要がなく、拡張も容易。
■高い互換性
複数のメーカーのDante対応機器が利用可能で、統合もスムーズ。
アナログ接続とDante接続の比較
アナログ接続
Dante接続
マルチチャンネルの音声を伝送するには、マルチケーブルやパッチケーブルなど、多くのケーブルが必要となります。接続を変更する際は手作業で配線を組み替える必要があり、手間がかかります。また、アナログ伝送は外部の電磁干渉やノイズの影響を受けやすく、音質の劣化やノイズの混入が発生しやすいという課題があります。

Danteは音声データをデジタル化し、コンピュータネットワークを通じて伝送します。LANケーブル1本で多チャンネルの音声を扱えるため、物理的な配線が大幅に簡略化され、接続の変更も柔軟に行えます。さらに、デジタル伝送により外部ノイズの影響を受けにくく、伝送による音質の劣化もありません。エラー訂正機能により、万が一ノイズが混入しても原音を復元しやすく、安定した音質を維持できます。

システム接続例

ネットワーク端子モードについて
デジタルスマートミキサー
ATDM-1012DAN

「Switched」、「Redundant Audio」、「Split」の3つのネットワーク端子モードを選択することができます。
モード | 接続機器 | |
PRIMARY | SECONDARY | |
Switched(デフォルト) | Danteネットワーク ウェブリモート/外部制御 |
Danteネットワーク ウェブリモート/外部制御 |
Redundant | Danteネットワーク(Primary) ウェブリモート/外部制御 |
Danteネットワーク(Secondary) |
Split | ウェブリモート/外部制御 | Danteネットワーク |
■各モードにおける接続例
Switched(デフォルト設定)
Danteネットワークに使用するスイッチングハブはギガビット対応*のものである必要があります。PRIMARYもしくはSECONDARY端子のどちらか一方にDanteオーディオおよびATDM-1012DANの外部制御を接続します。図のようにATDM-1012DANのDanteネットワーク端子へ直接パソコン、Dante機器を接続することも可能です。
*使用するスイッチングハブの要求仕様はAudinate社へご確認ください。

Redundant Audio
Redundant AudioモードではPRIMARYとSECONDARYでそれぞれ独立したネットワークが必要です。何らかの理由でDante PRIMARY側のネットワークで異常が起きた際には、自動的にSECONDARYネットワークのDanteオーディオに切り替わります。

Split
SplitモードではPRIMARYとSECONDARYでそれぞれ独立したネットワークが必要です。PRIMARYはATDM-1012DAN 外部制御端子、SECONDARYはDanteオーディオ端子となります。

ビームフォーミングアレイマイクロホン
ATND1061DAN

1.9GHz帯8チャンネルレシーバー
ESW-R4180DAN

Single cable、Spritの2つのネットワーク端子モードを選択することができます。

AES67 mode対応
AES67 modeは、Dante機器でありながらAES67による通信を可能にするモードです。AES67とは、高性能なデジタルIPネットワークの相互接続を実現するための標準規格です。Dante、Q-LAN、Ravennaなど異なるデジタルネットワーク規格により構成されるシステム間の音声信号を送受信することが可能となります。