レコードやアナログって、流行ってるけど実際どうなの?そんな興味はあれども手が伸びない方々へ。 「円盤好子のアナログジャーニー」では、レコードの魅力をビギナー目線でお伝えしていきます。

第1回のテーマは「松さんのレコードBOXを探ってみる」。 一部のオーディオテクニカ社員は、仕事のために…という名目で、趣味のレコードをデスクに隠し持っているのです。 今回は、そんな愉快な職場からとっておきのコレクションを円盤好子がご紹介します。

そもそも円盤好子って何者?松さんって誰?心の中でツッコミを入れてしまった人、ご興味いただきありがとうございます!円盤好子のアナログジャーニー、ぜひお楽しみください。

プロフィール

こんにちは。 円盤好子と申します。 昨年からオーディオテクニカの宣伝PRとして活動しています。 このお仕事をしていると、展示会や試聴イベントでユーザーの皆様とお話をする機会があります。 その中で、特に10代から30代は、そもそもレコードに触れる機会があまりないことを知りました。

ここ数年で人気が高まっているとはいえ、実際に自分の家にレコードやプレーヤーを置くとなると少しハードルがあるようですね。 レコードプレーヤーに関する取材の仕事を終えたある日、そんなことをぼんやりと考えながら取材先から会社に戻ってまいりました。

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円盤:戻りましたー!楽しかったです!でもレコードって、ブームとは言いつつも若い世代の方達にはまだまだ広がりきってないんですね。

松さん:あ、そうしたらレコードの面白さを掘り下げていくコンテンツを自分で作ってみたら?PRの仕事の延長で円盤さん自身も楽しめそうなら尚更良いと思うけど。

円盤:楽しそうですね!けど私、残念ながら伝えられるほど詳しいわけではないです…。

松さん:それがいいんじゃない。 今、若い世代にも注目されててレコードが気になってる人も多いだろうし、近い目線で面白さを伝えられるんじゃない?

円盤:やってみます!

松さん:その代わり、あまり響いてないようであれば即終了ね。

円盤:は、はい。 (当たり前だけどシビアー笑)

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さて、善は急げということで。 社内でレコードを探していると、松さんのデスクの下にレコードがたくさん詰まった箱を発見しました。 許可をもらって少し覗いてみます。

レコードコレクション
松さんの私物コレクション。 数えてみると、100枚ちかくありました!

色んな楽しみ方ができるレコードですが、まず注目したいのはアートワークですね。 この30cm平方のジャケットのサイズ感は、まるでアートです。

配信やサブスクはそもそもスマホの中にしか存在しないし、CDやMDは部屋にあっても小さく収まるサイズです。 それと比べると、レコードの存在感は一味違いますよね。 家にあるとかさばるかも…と考えてしまいますが、むしろこのサイズだからこそのおしゃれさを感じます。 特に中古を探してみると、アートワークにユーズド感があって、それがまた魅力的です。

ちなみにこのレコードコレクション、松さんが海外に行ったときに中古レコードショップやマーケットで買って集められたものだそうです。 そういった買い方もいいですね。 旅先で出会ったレコードを見るたびに、その当時のことを思い出したりできそう。 どこか写真と似たものを感じます。

さて、 気になった3枚を選んでみたのでご紹介します。

Soukoué Kô Ou『New-York City Amélioré』
Soukoué Kô Ou『New-York City Amélioré』
Manos Hadjidakis『Επιστροφή / Home Coming』
Manos Hadjidakis『Επιστροφή / Home Coming』
KAOMA  『Danca Tago Mago』
KAOMA 『Danca Tago Mago』

まずは1枚目、スクエ・コ・ウ『New-York City Amélioré』。 選んだ決め手は、描かれている子供たちの楽しそうな表情と色味!明るい色が使われていながらも派手過ぎず、やわらかい雰囲気が好きです。

2枚目はマノス・ハジダキス『Επιστροφή / Home Coming』。 海とパイレーツ・オブ・カリビアンが好きな私は、手に取らずにはいられませんでした(笑) 先ほどのものと違い、色は暗めでまとまっています。 少しエスニックな雰囲気もあり、推しです。

そして最後はカオマ『Danca Tago Mago』。 このレコードはジャケットから元気をもらえそうなイメージがあるので選びました。 トロピカルな色使いとフォントも好きです。 実際に曲を聴いてみたのですが、想像通り明るくついつい踊りたくなるような曲調でした。 ぜひ皆さんにもおすすめしたいです!

アートワークを眺めるだけでもわくわくする、レコードの世界。 自分の部屋に合う「色」「デザイン」など、テーマをもって探してみるのいいかもしれません。 収録されている楽曲が自分好みだと、見つけ出した喜びはさらに増すのではないでしょうか。 ”ジャケ買い”という言葉にも頷けます。

BOXを探っていたところ、ほかにも面白そうなレコードを見つけたのでぜひ次回みなさんに紹介したいと思います!ミステリアスな暗号があって私には解読できなかったので、少し社内で聞き込み調査をしてみます。 では!

Words & Photos:SUKIKO.E
Illustration:Tatsuya Hirayama
Direction:May Mochizuki