レコードやアナログって、流行ってるけど実際どうなの?そんな興味はあれども手が伸びない方々へ。 「円盤好子のアナログジャーニー」では、レコードの魅力をビギナー目線でお伝えしていきます。

第21回のテーマは「CMソング」。 テレビを見ていると流れてくるCMの曲をついつい口ずさんでいることがあります。 自然と印象に残る、無意識に歌ってしまう、、今回は時代とともに移り変わっていくCMソングについて触れてみたいと思います。

円盤好子 プロフィール

こんにちは、円盤好子です。 突然ですが、みなさん今日は何の日だと思いますか?

ちょうど70年前の今日、1953年8月28日は日本テレビが日本で初めて民間放送を開始した日だそうです。 調べてみると1951年には日本で初めてLPレコードが発売されるなど、1950年代は人々の生活が大きく発展していった時代でした。 TVを通して曲を知り、レコードを買うという人も多くいたようです。 1959年には第1回目の日本レコード大賞が開催されています。

民放のテレビ番組が初めて放送されたということは、同時にCMも初めて放送されたということになります。 その貴重な映像がこちら。

時報CMなんですね。 このSeikoの時報CMは当時、フィルムが裏返しにかけられてしまい、流す予定だった時間に流れないというハプニングもあったそうです。

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時代の流れとともに、そしてテレビの普及とともに、CMは多くのお茶の間で見られるようになりました。 初めは白黒だった映像には次第に色が入り、コマーシャルの内容はドラマのようなストーリー性のあるものやシリーズものなど、多岐にわたっていきます。

そしてCMで流れる映像とともにその楽曲も注目されるようになり、オリジナルソング、タイアップ、CMのための描きおろし曲など、さまざまな形のCMソングが生まれました。 CMがきっかけでその楽曲やアーティストが有名になる、ということもあります。

シティポップブームでよく耳にする山下達郎も、多くの曲がCMソングとして起用されています。 JR東海の「クリスマス・エクスプレス」で流れる「クリスマス・イブ」はあまりにも有名ですね。 今では冬が近づくとTVやデパートなどいろいろな場所で耳にします。

そんなCMソングの多い山下達郎は今年の6月、1980年に放映された「マクセルのカセットテープ」CMを自身の公式YouTubeチャンネルで公開し、話題になりました。

CMで流れている曲って、いつの間にか覚えていつの間にか口ずさんでいることありませんか?
まさに宣伝効果ですよね。笑

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多くのCMソングが生まれていた頃には、CMソングだけを集めたレコードが発売されていたようです。
最近テレビ離れという言葉も耳にしますが、こういったCMから曲や言葉が流行るなど新たなムーブメントが生まれると思うと、ひとつのエンタメとしても残っていってほしいものです。

では!

Words:SUKIKO.E
Illustrator:Tatsuya Hirayama
Direction:May Mochizuki