オーディオテクニカが音楽体験の新しい可能性として提示するターンテーブル、『Hotaru』。音と光が呼応しながら空間そのものを変えていく、これまでにないアナログ体験をかたちにしたプロダクトだ。
本機は2025年4月のミラノデザインウィークで初披露され、これまで販売は特設サイトでの限定先行受付でのみ行われてきたが、12月4日から一般販売がスタート。全世界1,000台限定だ。
オーディオテクニカは、2022年の創業60周年を機に、ブランドメッセージとして「もっと、アナログになっていく。」を掲げてきた。効率や利便性が優先されがちな時代にあって、音楽と向き合う “時間” や “感覚” そのものに価値を見出す。そんな思想の延長線上にあるのが、2025年3月に始動した新プログラム「analog 〜 naturally」だ。Hotaruは、このプログラムの第一弾として開発された。
海外メディアから高い評価を受けており、イタリア発祥の世界的なデザインコンペティション「A’ Design Award」では、オーディオおよび音響機器デザイン部門で最高位となるプラチナ賞を受賞。さらにニューヨークでは、音と光の体験を「茶道」の思想と重ね合わせた没入型サウンドインスタレーション「Garden of Temporal Traces」も開催され、大きな注目を集めた。
Hotaruこと『AT-FTT』は、ターンテーブル、アンプ、スピーカーを一体化したオールインワンモデルでありながら、その構造は極めてユニークだ。磁気反発によってターンテーブル部を浮遊させるフローティング構造を採用し、スピーカーや外部からの不要な振動が再生音に与える影響を抑制。繊細な音のニュアンスまで、忠実に引き出すことを可能にしている。
また、限られた筐体サイズの中で最大限のスピーカー容量を確保する内部設計により、煌びやかな中高音域と深みのある低音域を両立し、力強いサウンドを実現。音楽と連動するライティングは、20色のカラーパレットと3つのモードを備え、音の表情を光として可視化する。
レコードに針を置いた瞬間に広がる、音と光が織りなす幻想的な空間。浮遊するレコードと揺らめくライティングが、音楽と戯れるような特別な時間を演出し、ただ一度きりの情景を描き出す。
製品名には、日本文化に根ざした蛍の儚く美しい輝きへの想いが込められている。蛍が瞬く奇跡的な情景と、音楽に向き合う一瞬一瞬を重ね合わせ、音との特別な時間を紡ぐアナログ体験を体感してほしい。
オールインワンフローティングターンテーブル「Hotaru」
型番:AT-FTT
主な特徴:
・磁気反発による浮遊構造
・ターンテーブル/アンプ/スピーカー一体型構造
・音楽と連動する3種のライティングモード(20色カラーパレット)
・カーボンファイバー製ストレートトーンアーム
・ブラックボディ特別仕様『AT-VM740xML』搭載(MM/MC対応)
・アクリル、アルミニウム、真鍮を使用した高品質な素材構成
・サブプラッター方式によるモーター振動抑制設計
Words & Edit:Tom Tanaka