“アナログ”という言葉を聞いて、どんなモノを想像するだろうか?
今回の特集では、“アナログ”がもたらす価値や魅力にフォーカスしたプロジェクト『Analogue Foundation』についてをお届け。

Analogue Foundationとは?

記憶に残る体験創出とアナログサウンドの探求を目的に始まった、オーディオテクニカ(以下、AT)発のグローバル・プロジェクト。アナログという共通の価値観で繋がったファウンダーには、D’AngeloやErykah Baduのエンジニア/プロデューサーとして有名なRussell Elevadoと、Patti SmithやJean-Luc Godardとのコラボレーション作品で知られるサウンドアートユニットSoundwalk Collectiveが名を連ねている。

これまでに、FabricのミュージックディレクターCraig Richards主催の<Houghton Festival>への参加や、ハイファイサウンドシステムを取り入れたロンドンでのポップアップイベント<Giant Steps>の開催、南米のアマゾンとコンクリートジャングルNYの9ブロックを音で繋げるプロジェクト<Jungle-ized>への参加、また若手アーティストへの音楽制作ワークショップ等、世界中様々な場所でアートと音楽の分野を中心に活動している。

オフィシャルサイトに公開されているインタビューシリーズ「Analogue Is…」には、Mad ProfessorやKhruangbin、Donna Leakeをはじめ、最前線で活躍し続ける気鋭のアーティストが登場し、それぞれが思う「アナログとは」について語っている。

クラフトマンシップから生まれたサウンドショーケース「Listening Station」

ここからはAnalogue FoundationとGlobe-Trotterのコラボレーション「Listening Station」について紹介していきたい。

ATは長年、音と愚直に向き合いものづくりを続けてきた。「Listening Station」は、ATの職人が生みだしたオーディオコンポーネントを極上のトラベルケースにおさめた唯一無二のオーディオ・プロダクトだ。トラベルケースを手掛けたのは、創業120年を超える英国の老舗トラベルケースブランドGlobe-Trotter。ひとつひとつ丁寧な製法で、ハンドメイドのトラベルケースをつくっている。伝統と革新、2つのクラフトマンシップが表現する“アナログの美しさ”を感じながら特別な視聴体験ができるようになっている。

アナログとは?をテーマにした映像インタビューシリーズ by Analogue Foundation
©️Analogue Foundation
アナログとは?をテーマにした映像インタビューシリーズ by Analogue Foundation
©️Analogue Foundation
アナログとは?をテーマにした映像インタビューシリーズ by Analogue Foundation
©️Analogue Foundation
アナログとは?をテーマにした映像インタビューシリーズ by Analogue Foundation
お気に入りのウィスキーボトルとバカラグラス2個が収納可能
©️Analogue Foundation
アナログとは?をテーマにした映像インタビューシリーズ by Analogue Foundation
気分や音源によって選べる4つのハイエンドカートリッジ
©️Analogue Foundation
アナログとは?をテーマにした映像インタビューシリーズ by Analogue Foundation
4種類のハイエンドヘッドホンも収納されている
©️Analogue Foundation
アナログとは?をテーマにした映像インタビューシリーズ by Analogue Foundation
本企画用にワンオフで作成したというテキスタイル
©️Analogue Foundation

「Listening Station」×アーティストによる映像インタビュー・シリーズを公開中

Analogue Foundation×Globe-Trotterによるサウンドショーケース「Listening Station」がお届けする映像コンテンツ。映像に登場するのは、レコードに精通するハウス〜テクノのプロデューサーや、ジャズ、ソウルシーンのアーティスト、さらにはストリート系のファウンダーやクリエイター等、さまざまなフィールドで活躍する人物だ。「Listening Station」に招き、彼らの“お気に入りのレコード”について語ってもらっている。

今回、インタビュー・シリーズより一部をお届け。映像はAnalogue Foundation内「Analogue Is…」と公式YouTubeチャンネルにて、日本語字幕付きで配信中。

「Listening Station」映像コンテンツよりピックアップ

アーティスト:Nubya Garcia

今、ジャズシーンで最も盛り上がりを見せていると言っても過言ではないUKジャズの筆頭Nubya Garciaは、5年前にレコードを収集し始めたばかりなのにも関わらず、すでに800を超える枚数を所有しているそう。その中から彼女がお気に入りのレコードとして挙げたのは、ジャズピアニストHerbie Hancockの独奏アルバム『The Piano』。当初はCDでしか聴いたことがなかったそうで「初めてレコードで聴いたときの感動を今でも覚えている」と語っている。

アーティスト:Magda

Richie Hawtinと共に活動する女性テクノDJ/プロデューサーであるMagda。彼女の先鋭的でユニークな音像に影響を与えていた作品は、日本を代表する音楽家、YMOのメンバーである細野晴臣の『Cochin Moon』。Magdaは「今まで聴いた中でサウンドデザインが最も奇抜なレコード」と振り返り、「より良い音響でこのレコードを聴くことで、一層心地良いサウンドスケープを味わえた」と映像の中で熱っぽく語っている。

アーティスト:Fatima

スウェーデン出身のニューカマーであるFatimaは今後が最も期待されるソウル・シンガーとして、注目を集める存在。居心地の良いベッドに横になりながら、リラックスしてレコードを聴くのが好きだそうで、お気に入りの1枚については、LAヒップホップ・シーンの重鎮MadlibによるプロジェクトQuasimotoの『The Unseen』を紹介。この作品について「埃っぽくてクレイジーなサンプリングが魅力」と話し、彼女の心の琴線に触れたようで、今でも自身の制作する音楽の土台になっているそう。

ブランドファウンダー/DJ:Edson Sabajo

アムステルダムのストリートで人気のアパレルブランド「PATTA」のファウンダーEdson Sabajo。彼は、アムステルダムのヒップホップシーンではDJとしても知られている。彼が選ぶ1枚は、Def SquadのクルーであるKeith Murrayが参加した作品『The Main Event』。彼は「作品に関わった人やそのサンプリングソース、どんな場所で録音されたか等の制作過程を仲間内で語らうことがレコードの魅力」といったエピソードを語っている。