エジプト出身のアーティストSHOが、2025年7月1日、新曲「CHARISMA」のミュージックビデオをリリースした。中東の若者文化で人気を博すヒップホップやレゲトンの重低音ビートに、日本の伝統音楽やダンスを巧みに融合させることで、独創的な世界観を創り出している。
SHOはカイロの大学で演劇学とサウンドエンジニアリングを専攻し、卒業後はアメリカ・フロリダ州のフルセイル大学で音楽ビジネスの学位を取得。エジプトの伝説的アーティスト、アフマド・ムニブ(Ahmed Mounib)のスタジオでプロデューサーとして活躍し、ユニバーサル・ミュージックMENAの公式エンジニアにも認定されるなど、ミュージシャン / サウンドエンジニアとして国際的なキャリアを歩んできた。

本作「CHARISMA」には津軽三味線奏者の川嶋志乃舞、サックス奏者の今井晴萌、タップダンサーの中川美海氏らが参加。着物や羽織を身にまとい、音と身体表現による多層的な世界観を創り上げている。ミュージックビデオは東京都江東区の猿江神社で撮影された。浮世絵アーティスト・岡村亮太によるアートもフィーチャーされており、映像・音響・身体表現・ビジュアルが緻密に編み込まれた作品だ。
タイトルでもある「カリスマ」はエジプトの王ファラオを象徴し、変動する世界情勢の中で “真実を見抜く力” や “本物の力とは何か” を問いかけるなど、 “自らの目で見て、心で選ぶ” ことの大切さを訴えかけるメッセージがアラビア語の歌詞に込められている。

エジプトと日本は150年以上にわたる友好関係を築いており、文化・観光を通じた交流が活発化している。「CHARISMA」はそんな背景のもとに誕生した、 “音楽による外交” とも言える作品だ。SHO自身は「音楽を通じて国境を越えた理解を深め、エジプトと日本の絆を強める架け橋となることを願っています」と語っており、駐日エジプト大使館からも「両国の文化が響き合う素敵なコラボレーションだ」と称賛の声が寄せられている。
楽曲はApple Music、Spotify、YouTubeなど、各種プラットフォームで配信中。SHOの歩みとともに、音楽が持つ “越境する力” に改めて注目が集まっている。
Edit:May Mochizuki