マイクは音を出す仕組みによって、「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の2つに分けられます。これから本格的に動画配信を始める方や、さまざまなジャンルの配信を行う方には、頑丈で取り回しに優れるダイナミックマイクがおすすめです。

そこで今回の記事では、ダイナミックマイクの特徴や魅力、選び方をご紹介します。

ダイナミックマイクとは

ダイナミックマイクは、カラオケや講演会などで使われることが多いマイクです。

音の振動で磁石の中のコイルや金属箔を動かし、電気信号を発生させます。音によってダイアフラム(振動板)が振動することで、ダイヤフラムに付いたコイルが同時に動く仕組みです。

AT2040

ハイパーカーディオイドダイナミックマイクロホン

AT2040

詳細を見る

シンプルで頑丈な構造や取り扱いやすさから、ダイナミックマイクは最も一般的なマイクとして幅広く使われていると言えるでしょう。

ダイナミックマイクの特徴

ダイナミックマイクの特徴として挙げられるのは、以下の2点です。

比較的周囲の雑音を拾いにくい

ダイナミックマイクは正面からの音を主に拾う「単一指向性」のモデルがほとんどであり、周囲の雑音を拾いにくい点が強みです。音源にマイクを近づけることで、録りたい音だけを録ることができます。加えて、ハウリングが起こりにくいのも特徴です。

丈夫で手軽に使える

先ほども簡単に触れたとおり、丈夫な点もダイナミックマイクの特徴と言えます。コンデンサーマイクと比べて衝撃や湿気に強く、取り扱いにそこまで注意が必要ないのがメリットです。

また、コンデンサーマイクと違って外部電源が不要であり、手軽に使えるのもダイナミックマイクならではと言えるでしょう。

なお、コンデンサーマイクの特徴については、以下で詳しくご説明しています。ダイナミックマイクの特徴をより正確につかむために、ぜひこちらもあわせてご覧ください。

音質にこだわったワンランク上の動画配信を!コンデンサーマイクを選ぶポイント

ダイナミックマイクの選び方

ダイナミックマイクを選ぶときは、以下の2つのポイントに注目するのがおすすめです。

指向性

指向性

前述のとおり、ダイナミックマイクのほとんどは単一指向性です。しかし同じ単一指向性でも、次のようにさらに細分化することができます。

カーディオイド

単一指向性の中ではもっとも一般的なパターンです。正面の音をメインに、左右の音もある程度拾うのが特徴。一方で、背面からの音はあまり拾いません。

スーパーカーディオイド

カーディオイドよりも左右の音を拾いにくくなっている一方で、背面からの音も少しカバーしています。

ハイパーカーディオイド

スーパーカーディオイドからさらに左右の音が拾いにくくなり、背面からの音をさらに拾いやすくなっています。

どの指向性のモデルが良いのか迷った際には、汎用性に優れるカーディオイドのものを選ぶとよいでしょう。歌撮りなど音源の位置が決まっている場合にはスーパーカーディオイド、声のクオリティをとことんまで追求したい場合にはハイパーカーディオイドを選ぶ選択肢も考えられます。

感度

マイクにおける感度は、「入力される一定の音圧を、どれだけの電圧として変換するか」を表した数値です。基本的には、音をどれだけ大きく出力するか=どれだけ小さな音まで拾うかの目安と考えてください。感度は「○○dB」という形で表記され、数値が0に近いほどそのマイクは高感度であると言えます。

ダイナミックマイクはコンデンサーマイクよりも感度が低い傾向がありますが、モデルによって実際の感度は異なります。雑談やゲームを配信する場合には、雑音を拾わないように低感度のマイクを。スタジオでのライブ配信など離れた場所の音も拾いたい場合には、高感度のものを選ぶと良いでしょう。

まとめ

ダイナミックマイクは汎用性が高く、比較的どのような用途にも使いやすいマイクです。音質の面ではコンデンサーマイクに軍配が上がる傾向がありますが、もちろんダイナミックマイクの中にも高音質のモデルは存在しています。

今よりもワンランク上の機材を使って配信する動画のクオリティを高めたい方は、ぜひ今回の記事を参考にダイナミックマイクを導入してみてください。