再生する機材にこだわるのもレコードの楽しみの一つですが、皆さんの中には「もっと手軽にレコードを楽しみたい!」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。レコードと相性の良いヘッドホンを使えば、手軽かつ高音質でレコードを聴くことができます。

今回の記事では、「レコードリスニングに最適なヘッドホン」をテーマにお話します。

レコードをヘッドホンと聴くという選択肢

皆さんは、普段どのような環境でレコードを楽しんでいるでしょうか?おそらくですが、「レコードプレーヤーとアンプ、スピーカー」と答える方が大半だと思います。

スピーカーは一般的に音の立体感を表現するのに長けているとされています。レコード特有の温かみのある音と相性が良い点を考えると、スピーカーを使う方が多いのも自然でしょう。

一方で、スピーカーにはいくつかネックとなる部分もあります。例えばスピーカーを置くとなるとある程度のスペースが必要になりますし、同居人がいる場合や夜間に再生する場合には音量に気を使わなければなりません。

その点、ヘッドホンは省スペースかつ高い遮音性を持っています。装着性、音質傾向、リスニング環境など好みに合わせて選べば、より高音質に再生することも可能です。気軽にレコードを聴きたい方にとって、ヘッドホンは心強い味方であると言えるでしょう。

レコードの音質の特徴

レコードを聴くのに向いているヘッドホンを考える前提として、まずはレコードの音質について確認しておきましょう。

レコードの音質を語る上で必ず出てくる言葉が、先ほど簡単に触れた「温かみのある音」です。自然な音、優しい音……など表現の微妙な違いはあっても、多くの方が「レコードの音は、CDなどのデジタル音源に比べて温かみがある」と感じます。

それでは、なぜレコードの音には温かみを感じるのでしょうか。実を言えば、“これ”といった明確な答えはわかっていません。しかし、一般的には次のような点が理由として考えられています。

①再生するときの(自然な)ノイズが心地よく感じる
②レコードは一般に人の耳で聴こえる可聴域(20Hz~20kHz)を超えた超音波や超低周波音も記録されていて、それを肌を通して感じとっている
③ソフトであるレコード、音溝をピックアップする針、ターンテーブルを回転するモーターなど一連の物理的な要素が音に加味される

このように、レコードの音の特徴は、どちらかと言えば「気持ち」や「感覚」に依るところが大きいようです。上記の②は理屈的に正しいようにも聞こえますが、人間の可聴域や録音・出力に使う機材の性能を考えると、疑問が残ってしまうのが実情です。

少し話が脇道にそれてしまいましたが、ここでは「レコードの音は温かみがある」という前提だけ押さえておいていただければ幸いです。

レコードを聴く環境や相性でヘッドホンを選ぶ

それでは本題である、レコード再生とヘッドホンの相性についてご説明します。基本的なポイントを押さえてから、好みや用途ごとのおすすめを見ていきましょう。

迫力のある音を楽しめる密閉型 or 広がりのある開放型

ヘッドホンを選ぶうえでありがちなのが、密閉型と開放型の二択です。こちらについては、好み・用途によってご自身に向いている方を選ぶと良いでしょう。

密閉型

迫力のある音を楽しみたい、遮音性を重視したい

ATH-A1000Z

アートモニターヘッドホン

ATH-A1000Z

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開放型

広がりのある音を楽しみたい

ATH-AD900X

エアーダイナミックヘッドホン

ATH-AD900X

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番外編:手軽さ重視ならBluetoothヘッドホン

音質の他に、利便性を基準にヘッドホンを選ぶ選択肢もあります。最近はBluetooth接続可能なレコードプレーヤーも登場しているので、とにかく手軽さを重視したい場合には、Bluetoothヘッドホンもおすすめです。リラックスしながら、ワイヤレスで快適にレコードを聴くことができます。

ATH-HL7BT

ワイヤレスヘッドホン

ATH-HL7BT

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なお、お手持ちの機材にBluetoothヘッドホン(スピーカー)を接続する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はぜひこちらをご覧ください。

アナログレコードをBluetoothスピーカーで聴く方法

まとめ

今回の記事では、レコードを聴くのに最適なヘッドホンについてご紹介しました。皆さんにぴったりの1台を探し出し、レコードを今よりも快適に楽しんでみてください。