日常の「音」に耳を澄ませば、人生はもっと豊かに彩られる。そんな気づきから生まれた体験型プロジェクト『Analog Market』が、亀有のSKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTER)にて開催。レコード、ヘッドホン、スピーカー、そしてそこに集う人々。「聴く」という体験がもたらす多様な出会いのなかを、文筆家の伊藤亜和さんが巡ります。
Analog Market の会場 SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTER)に到着。
最初に出てくる展示〈SKWAT HERTZ ORCHESTRA ARCHIVE〉を体験。
プロが愛用するオーディオテクニカの開放型のヘッドホン、密閉型のヘッドホン、そしてアートブック。
小冊子で次の展示〈Listening Station〉について知る。
針先の形が違う、ヘッドホンが違う、レコードプレーヤーが違う。
音が変わる、それぞれの個性。
レコードショップVDSの棚へレコードを探しに。
VDSではレコードは、その音を聴いた時に直感的に感じた色や、音楽の中に見えた情景で分類されている棚がある。
Sun、太陽。
LOVE、愛の棚。
手に取るLOVE。
最初のListening Stationで聴く。
無垢アッシュ材のヘッドホン『WP900SE』に丸針『AT-VM95C』。
違うListening Stationで聴く。
アサダ桜のヘッドホン『ATH-AWASに無垢』と、マイクロリニア針A『T-VM740xML』。
色んな音、色んな個性。
最後のListening Stationへ。
アルミニウムのヘッドホン『ATH-ADX7000』に無垢特殊ラインコンタクト針『AT-VM760xSL』。
聴くの楽しい!
〈Listening Room〉へ移動。
⾳に意識を向けると、⼈⽣がもっと豊かになる、
聴くための部屋。
重箱から着想を得たポータブルサウンドシステム⾳重。
工事現場の足場単管、障子、和紙、畳、盆栽、高い天井の上を走るのはJRの電車。
ここではノイズも心地よい。
ここでしか聞けない⾳との出会い。包まれる。⼀期⼀会。
⼀期⼀会?
レコードをかける。
優しくレコードに針を落とすと、広がる音の波。
陽気な⼈が踊りかけてきた。⼀緒に踊る。⼀期⼀会。
会場内にある話好きの店主が営むcoffee shop TAWKSへ。
TAWKSでTalkする。
店主の愛が詰まった店内の壁と一緒に。
スイッチもなんか映える。
アナログな時間を過ごして会場を後に。
このエリアでは週末に蚤の市が開催される。
アナログな時間。
10/3-4の最終週の蚤の市には、イタリア・ミラノで誕生した新鋭の機械式時計ブランドUNIMATICも出店する。
伊藤亜和
1996年、神奈川県横浜市生まれ。文筆家。学習院大学文学部卒業。note掲載のエッセイ「パパと私」がSNSで話題となり、執筆活動を本格化。同作を収録した『存在の耐えられない愛おしさ』(KADOKAWA)でデビュー。他の著書に『アワヨンベは大丈夫』(晶文社)、『わたしの言ってること、わかりますか。』(光文社)、絵本『モプーはヘンダ』(KADOKAWA、絵:出口かずみ)など。創作大賞2023メディアワークス文庫賞、第19回「わたくし、つまりNobody賞」を受賞。ラジオやテレビ出演など幅広く活動中。最新刊は「現代の魔女」をドラマティックに描いたエッセイ集『魔女になりたい』(文藝春秋)。
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