これまでにAudio-Technicaが主導するAnalogue Foundationへ作品を提供してきたアーティスト深山桂子(みやまけいこ)が、約25年ぶりとなる個展「この世、あの世」を、4月15日(木)~20日(火)までの間、東京・代官山ヒルサイドテラスE棟にて開催。人の魂の行方をテーマに約1年間描き続けてきた油絵を中心に、過去の作品や立体物を含め展示される予定だ。

1969年東京生まれの深山桂子は、音楽、アート、ファッションとサブカルチャーが花開いた1980年代のロンドンに魅了され、80年代後半に渡英、英国立美術大学プリンテッド・テキスタイル科にてテキスタイルと捺染を学ぶ。その傍らストリートも体験し、スキンヘッドで過ごしたロンドン時代を経て、帰国後1995年より山本寛斎事務所に所属しコレクションスタッフとして活躍し始める。在籍中は、今は亡き山本寛斎氏の右腕として、絵柄、テキスタイルデザインを担当し、独立後もフリーランスで多くの作品を提供するなど、「KANSAI YAMAMOTO」のクリエイティブ面に多く関わってきた。

約25年ぶりとなる個展開催にて、深山桂子が選んだテーマは「この世、あの世」。人の死に直面し、生と死とは何かを探求した結果、1人の人間として、またアーティストとして辿り着いた世界や感情を、そのときどきに絵画を描くことへと託した。

「隠と陽、明と暗、深い浅いなど、子供の頃から言葉を対義語でセットで覚えることが多かったのですが、人の魂もセットで満たされているものだなと思うんです。お互いに欠けているところを満たし合うなど、魂はセットで満たされる。その“魂”が物理的に何なのかを考えたときに、温度なんです。熱量が魂。また人の心でもある魂は目に見えないもので、その見えないものに人は左右され支配されている。

私は“人は死んだら宇宙に行く”というイメージを抱いているのですが、その魂の熱が何処へ行くかというと、重力のない宇宙のどこかで何か別の物質に変わって存在し続けている。『この世、あの世』で解釈をすると、“この世”は物質の社会で、その社会をコントロールしているのは魂。だから“あの世”に行ったら、いよいよ本番が来ると思って私は生きているんです。だから“この世”も“あの世”も本当は無くて、私たちの魂は形を変えて存続し続けていると思っています。

新型コロナウィルスが始まる少し前から、私の身の回りの人たちが合計13人亡くなられたのですが、その中の多くが突然自分の目の前からいなくなってしまった。それをどう自分の中で消化していくかを考えたときに、単純に荼毘に付すことでした。この世に魂を燃え尽くしたのだろうなと思い、そして彼らが残していったメッセージが必ずあるので、それを自分の中で消化する作業として絵を描きました。私も燃え尽くすために日々を送るしかないですよね」(深山桂子)

直感で生きる動物たちの姿や、無限の命を持つ阿弥陀如来の姿など……人の魂はどんな旅をして、どこへ行く? その答えがもしかしたら「この世、あの世」に託されているかもしれない。

INFORMATION

深山桂子個展『この世、あの世』

開催場所:ヒルサイドテラスE棟
住所:東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスE棟
開催期間:4月15日(木)~4月20日(火)
TEL:03-5489-3705
開場時間:4月15日(木)18:00~20:00、
4月16日(金)~19日(月)11:00~20:00、
4月20日(火)11:00~17:00

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深山桂子_Keiko Miyama

1969年4月17日、東京生まれ。1988年より渡英し、英国立美術大学プリンテッド・テキスタイル科を卒業し、1995年より山本寛斎事務所に所属、コレクションスタッフとして多岐に渡り、絵柄、テキスタイルデザインを担当。1999年より独立。フリーランスとして、舞台衣装、グラフィックデザイン、テキスタイルデザイン等で多岐に渡り活動。これまでに「Liberty Paul Smith」、「TIMMNY FOWLER」、「H&M」、「TOPSHOP」などにテキスタイルの絵柄を提供してきた。2018年には、家紋をモチーフとしたブランド「YUEN」を創立。2021年4月、個人の個展としては25年ぶりの個展「この世、あの世」を開催。

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Words:吉岡加奈