ボーカル収録をしたい、楽器の収録をしたい、ゲーム配信をしたいなど「良い音を届けたい」ときは本格的なマイクを検討することになるでしょう。 調べてみると実にたくさんのマイクがあり、「どれを選んでいいのか分からない状態」になるかも知れません。
マイクによって向き不向きがあるため、目的に合った選択をしたいですよね。今回は、目的別にどのようなマイクを選べばよいか、プロの現場やスタジオレコーディングの音質を継承したおすすめ製品と併せてご紹介します。
代表的なマイクの種類やその違い・特徴は、以前の記事で解説しているのでチェックしてみてください。
ボーカル用マイクの使い分け
一般的に、ボーカル用マイクはダイナミックマイクが適している、コンデンサーマイクが適している、両方の情報が存在しており、どちらが正しいのか混乱してしまいますよね。実はどちらも正しいのです。
コンデンサーマイクは感度が高く、繊細な音まで収録することが可能です。一方、ダイナミックマイクはコンデンサーマイクほど感度が高くなく、特定の範囲(マイクの近く、マイクの目の前)のみの音を収録することができます。
環境が整った「収録」というシーンに絞ると、コンデンサーマイクの方に軍配が上がるシーンが多いですが、声の質や環境によってはダイナミックマイクの方が向いている、ということもあります。
逆に、音が入り乱れるライブパフォーマンスなどでは『ATS99』のようなダイナミックマイクの方が適しています。そのため、「どちらのマイクもボーカル用に良い」という情報が存在するのです。
コンデンサーマイクの『AT2020USB-X』は、オーディオインターフェイスを必要としない手軽なUSB接続で、マイクへの入力音声を遅延することなく、マイク本体から直接モニタリング可能なヘッドホン出力端子が搭載されているので、収録には最適です。
『AT2050』は、単一指向性、無指向性、双指向性に指向特性を切り替え可能なので、あらゆるニーズに対応可能です。また、ローカットスイッチ付きなのでエアコンなどの環境音もシャットアウトできます。
さらに音質を求める方は、プロの現場でも使用される『AT4040』がおすすめです。ローカットスイッチ付きで、専用のショックマウントも付属しています。
楽器収音での使い分け
演奏を収録するのであれば、楽器に合わせてマイクを選びましょう。
例えば、アコースティックギターであれば、繊細な音まで収録できるコンデンサーマイクを選ぶ。エレキギターやドラムであれば、高い音圧レベルでも処理できるダイナミックマイクを選ぶ、 といった具合です。楽器や演奏の特性に合わせたマイクを探すのも面白いかも知れませんね。

最終的に音を出力する装置や、音楽をどんな環境で楽しみたいかによって選び方が変わってきます。
楽器によって使い分けるシーンを想定する場合、AT2020USB-XのようなUSB接続のマイクと、ATS99のようなXLR接続のマイクが混在すると、接続がまとめにくくなり煩雑になることがあります。 XLR接続に統一するためにAT2020を選択するなど、収録状況や環境に応じて機材を選びましょう。
ゲーム実況、ボイスチャットでの使い分け
ゲーム実況中はコントローラーやマウス、キーボードの操作音が鳴っている状況なので、余計な音を入れないためにダイナミックマイクを選ぶのが無難でしょう。その場合、マイクアームを使って口元に近づけて固定するのがおすすめです。(スタンドを使ってデスク上に固定すると、姿勢が前かがみになり、疲れやすくなってしまいます。)

そこで、単一指向性よりさらに指向特性が狭いハイパーカーディオイド特性を持ち、不要なルームノイズを排除してくれる『AT2040USB』をおすすめします。ポップフィルターやショックマウントを内蔵しているので、ノイズも除去してくれます。
マイクアームを持っていない、あるいは自由な姿勢で配信や収録をしたいという方は、コンデンサーマイクをスタンドに固定して使ってみてはいかがでしょうか。
おすすめは、USBケーブルとUSB変換アダプター、常に安定して使えるスタンドやポップノイズを低減するポップフィルターを付属している『AT2020USB-XP』。フラットで幅広い周波数特性は、ゲーム実況にとどまらず、ゲームをプレイする際にも最適。クリアなボイスチャットで快適なコミュニケーションが図れます。
ご自身の配信・収録スタイルに合わせて最適な機材を選択しましょう。
まとめ
オーディオテクニカのおすすめマイクの特性や利用シーン、その使い分けを解説しました。利用シーンをよく考え、自分のスタイルに合ったマイクの導入や使い方を見つけてみてください。
Edit:Tom Tanaka