力強い低音と高い遮音性を備えた「密閉型ヘッドホン」。音のディテールまでしっかり捉えられることから、音楽をじっくり味わいたいときや、制作・モニタリング用途にも活躍します。
ここでは、密閉型ヘッドホンの特徴、メリット・デメリット、選ぶ際のポイント、そしてオーディオテクニカからのおすすめモデルをご紹介します。
密閉型ヘッドホンとは
密閉型ヘッドホンは、ドライバーユニットを覆う “ハウジング” が密閉された構造を持つヘッドホンです。音が外に漏れにくく、外部の音も入りにくいのが特徴です。
ハウジングの大きさや素材によって音の響き方が変わるため、モデルごとに音のキャラクターが生まれます。イメージとしては、小さな部屋と広い部屋で声の響きが変わる状況を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。
密閉型ヘッドホンのメリット・デメリット
密閉型ヘッドホンは外の音が入りにくいため、電車内やカフェなど環境音が多い場所でも安定したリスニングができます。雑音に妨げられにくく、再生されている音のニュアンスをより掴みやすくなる点が大きな魅力です。
また、ハウジング内に音がしっかり保持される構造により、力強い低域を鳴らしやすい傾向があります。重心の低いサウンドが得意で、ビートの厚みや迫力を感じたい人に向いています。
その一方で、密閉された空間に耳を覆われるため、人によっては圧迫感や蒸れを感じることがあります。長時間使用する際には、イヤパッドの素材や装着感もチェックしておきたいポイントです。
また、一般的には開放型に比べて高音の抜けがやや控えめになる傾向があります。ただしこれはあくまでも傾向であり、モデルの設計によって大きく変わります。
密閉型ヘッドホンの選び方
選び方のポイントは大きく分けて3つ。
1. ワイヤード(有線)かワイヤレスか
ワイヤード(有線)は遅延の心配がなく、機器につなげばすぐに使える点が魅力です。一方のワイヤレスはケーブルを気にせず動ける利便性があり、外出時との相性が抜群ですが、充電が必要になります。どちらが自分の使い方に合っているかを考えて選ぶとよいでしょう。
2. 使いやすさ
装着感、イヤパッドの質感、ヘッドバンドの調整幅、ケーブルの長さなど、日常で使うことをイメージして比べると失敗がありません。
3. 求める機能が備わっているか
ノイズキャンセリング、ハイレゾ対応、アプリ連携など、メーカーやモデルごとに特徴はさまざま。価格とのバランスを見ながら、必要な機能を選びましょう。
オーディオテクニカのおすすめ密閉型ヘッドホン 4選
密閉型ヘッドホンの特徴を踏まえたうえで、ここでは用途やスタイルの違いに応じて選べるおすすめの4モデルをご紹介します。音の傾向や使い勝手、デザインの方向性もさまざまなので、自分のリスニング環境に合った一台を選ぶ際の参考にしてみてください。
最初に紹介するのは『ATH-M50x』。
世界中のスタジオで採用されている密閉型モニターヘッドホンです。大口径φ45mmドライバーが高い解像度と正確な低域を生み出し、細かなニュアンスまで正確に再現します。イヤーパッドは装着感に優れ、折りたたみ機構や3種類の着脱式コードなど、持ち運びやすさも配慮。音質・耐久性・使い勝手のバランスに優れ、制作からリスニングまで幅広く活躍します。
ワイヤレスでも使うなら、『ATH-M50xBT2』。
LDAC対応でクリアなワイヤレス再生を実現し、専用アプリ「Connect」でEQカスタマイズも可能です。最大約50時間のロングバッテリーに加え、マルチポイント接続や高性能マイクも搭載。ケーブルが気になる外出時から自宅での作業まで、幅広いシーンで “プロ監修の音” を快適に楽しめます。
迫力のサウンドとハイレゾ再生を楽しみたい人には『ATH-WS1100』を。
重低音再生に特化した “SOLID BASS” シリーズの上位モデル。専用設計のφ53mmドライバーと剛性を高めたハウジングにより、量感ある低域と力強いアタックを実現しながら、中高域のクリアさも両立しています。ハイレゾ音源にも対応し、ロックやダンスミュージックはもちろん、幅広いジャンルで存在感のあるサウンドを楽しめる密閉型ヘッドホンです。
ファッションの一部として身に着けたいなら『ATH-S300BT』。
日常に馴染む軽快な装着感と、テラゾー柄がアクセントのデザインが特徴。φ40mmドライバーによる心地よい低音とクリアなボーカル、ノイズキャンセリング機能やヒアスルー機能が使えるアンビエンスコントロールを搭載。最大約90時間再生、マルチポイント接続、有線対応など、普段使いに求める機能が揃っていて、通勤・通学から在宅ワークまで幅広いシーンで活躍します。
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Edit:Tom Tanaka






