インシュレーターとは「絶縁体」「緩衝材」を意味する工学用語。オーディオの世界では、機器と床の間に挟み込んで振動の相互影響をコントロールし、音質向上を目指すアクセサリーを指します。
スピーカーや各種プレイヤー、アンプ、ケーブルに至るまで、あらゆる機器で使用されるのがインシュレーター。
なかでも音の出口であるスピーカーはオーディオユニットの中で最も盛大に振動しているところ。インシュレーターの効果が一番体感できるのがスピーカーなのです。
スピーカーがまるで生きているかのようにインシュレーターに反応する。その姿にあなたもワクワクしてみませんか。

スピーカーの眠っていた基本能力が一気に目覚める。ハイブリッドインシュレーターAT6900BR。

高域が伸びやかに響き、解き放たれた中低域が躍動する。
お手持ちのスピーカーの基本能力を全開させるハイブリッドインシュレーター。

AT6900BR

ハイブリッドインシュレーター

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3層ハイブリッド構造でスピーカーの個性に幅広く対応。

AT6900BRは、真鍮削り出しに金メッキ処理、ハネナイトを組み合わせた3層構造。
高域・中域・低域それぞれに対応する素材を組み合わせたハイブリッド型インシュレーターです。
スピーカーの持つ個性をそのままに、音楽性やその表現力を破綻なく高めることを目指しています。

エネルギーのある中低域の上に花開く、伸びのある高域。

真鍮は黄銅とも呼ばれ、美しい響きを持つことから金管楽器に広く使用されている合金。AT6900BRでは、これに金メッキ処理を施し、伸びやかな高域を実現しています。
ハネナイトは強力な振動吸収作用を持つ特殊制振ゴム。スピーカーの中低域の振動を吸収して接地面に与えず、不要な相互干渉を防ぎます。スピーカーの振動の自由度を高め、躍動感のある中低域を創り出します。

美しい金メッキ。位置調整もストレスなく行える高さ18㎜設計。

スピーカーはリスニングポイントから最も目に入りやすいユニット。控えめながらも存在をアピールするインシュレーター。その美的側面は無視できません。
AT6900BRの美しい金メッキは、音質だけでなく耐蝕性にもすぐれ、ビジュアル面でも大切な役割を果たします。

ガタつきのない3点支持。指の入る高さサイズで位置調整も容易。

AT6900BR

ガタつきの心配がない3点支持の6個セット。
インシュレーターの底面位置は音質傾向をガラリと変化させます。実はこれも楽しみの一つ。AT6900BRをはじめ全モデルともその全高は、指先の入る高さ18mmを確保。アールのついた形状とあいまって、位置調整をストレスなく行えます。試聴を繰り返す上で、これは意外に重宝するポイントです。

音の姿が見えるかのような情報量。スパイクインシュレーターAT6901BR、スパイクベースのAT6902BR。

音の分離感を高め、本来の情報量を引き出す。
華やかさの裏に隠れた音の素顔が垣間見れる、真鍮金メッキのスパイクインシュレーターとスパイクベース。

AT6901BR

スパイクインシュレーター

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AT6902BR

スパイクベースインシュレーター

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点接触で床からの不要振動を極限まで防ぐ。

AT6901BRも真鍮削り出しに金メッキ処理ですが、下部(床側)は尖った円錐上の突起形状になったスパイク式インシュレーター。
面ではなく点で床と接触しているため、スピーカーが床に与えた振動の「お返し」を極力排除できます。すると、音の発生時の状態がそのまま生かされ、混濁が減少していわば純度が高い、鮮明な音が現れます。
特に、情報量の多い最新録音のソースでそれを実感することができます。今まで聞こえてこなかった音を発見するということもあるでしょう。

華やかな高域か、くっきりした迫力か。2つのアレンジで音傾向をコントロール。

突起形状を床側で受け取めるのが「スパイクベースインシュレーター」。いわば受け皿。これがないと、スパイクが床を傷つけることに。
また、このスパイクベースの選択で、あなたの好みの音をアレンジすることができます。

AT6902BR、AT6902ST

同じく真鍮削り出しに金メッキのAT6902BRと組み合わせれば、伸びやかな美しい高域を堪能できます。
ステンレス素材のAT6902STとの組み合わせなら、響きや高域の華やかさはほどほどに、くっきりした迫力のある傾向を加えることができます。
この場合でも、スピーカーに接している真鍮素材の性格がメインになります。

耐荷重は3点支持で21kgまで対応可能

左右のスピーカーをガタつきのない3点で支持する6個セット。耐過重は1個当たり7㎏まで。1個のスピーカーで21kgまで対応できます。

全身をゆだねたくなる堅牢な音の骨組み。中低域の表現力に注目。スパイクインシュレーターAT6901ST、スパイクベースのAT6902ST。

芯のある中低域が醸し出すリアリティは、まるで居心地の良い堅牢な建物を思わせる。
ステンレス素材のスパイクインシュレーターとスパイクベース。

AT6901ST

スパイクインシュレーター

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AT6902ST

スパイクベースインシュレーター

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点接触の利点をさらに追求。

床からの振動の反射を排して、スピーカー固有の振動特性を守るスパイクインシュレーター。
AT6901STは、真鍮と比べて硬度があり、高域の響きが穏やかなステンレス(鉄)を採用。
銅よりも強い制振作用を持つステンレスは、立ち上がりがよく輪郭のはっきりした迫力ある中低域を創り出します。余分な相互作用を排除する点接触の利点をさらに追求したものといえます。
中低域は、音楽そのもののリアリティを左右する、いわば骨組み。表現力豊かな中低域は、雄大な包容力を持って音楽の聴き手を魅了します。

芯のある中低域重視か、美しい高域も乗せたいか。

スパイクベースインシュレーターとの組み合わせアレンジで、好みの音作りが可能です。

AT6902BR、AT6902ST

中低域の表現力を徹底して重視するなら、同じくステンレス製のA6902ST。芯のある迫力ある音のリアリティに驚くでしょう。
響きや高域の伸びも捨てがたいなら、真鍮+金メッキ素材のAT6902BRを使いましょう。ほのかだけれど効果的なスパイスのように、音に彩りが加わります。
この場合でもスピーカーに接しているステンレス素材の性格がメインになります。

耐荷重は3点支持で21kgまで対応可能。

左右のスピーカーをガタつきのない3点で支持する6個セット。耐過重は1個当たり7㎏まで。1個のスピーカーで21kgまで対応できます。

音の根源=振動を直にコントロールするインシュレーター。試す価値あり。

インシュレーターは、ただ挟み込むだけのお手軽アクセサリー。でも、音の根源である振動を直にコントロールするアイテムだけに、再生音の音楽性まで変化させる力を秘めています。
昔は脚代わりに十円玉を挟んだりしたといいます。「百円玉の方がいいぞ」「いや、五円玉の重ね使いだ」などなど、さまざまな試行錯誤の時代がありました。
笑い話のようですが、実はそれぞれの材質の違いにより、確かに音の傾向が変わったのです。そうした経験が、現在のオーディオ用インシュレーター開発にも生かされています。
ますます進化するインシュレーターの世界。最新のテクノロジーで開発された今回紹介のインシュレーターたち。一聴の価値ありです。

Words: Kikuchiyo KG